2014年3月14日金曜日

BMW435iコンバーチブル 「BMW最強の千両役者!」

  旧3シリーズクーペにも設定されていた「コンバーチブル」が早くも復活しました。神奈川県を代表するドライブルート・R134を走っていると外国人やら50代くらいの夫婦やらが良くドライブに使っているのを見かけます。ゴルフだと敬遠したくなるほど退屈だけど、ゴルフカブリオレなら夢中になる気持ちもわかったりしますが、4シリーズにもどうやら同じことが言えそうですね。

  旧3シリーズクーペもそうでしたが、新たな4シリーズクーペはデザインに大きな「欠陥」があります。全てはセダンをベースに設計しているBMWの方針が原因なのですが、本来は後ドアがあるべきところの側面パネルが徹底的に「野暮ったい」のです。私の場合はこの部分を見るだけでこのクルマを所有したいという気まぐれが一瞬で消し飛びます。新しく車名も4シリーズになって、今度こそは何らかのデザイン上の工夫があると思ったのですが、やはりそこまではコストが回らないだろうなという予感はありました。

  ただし旧3シリーズクーペも同じですが、BMWにはこのデザイン上の欠点をボディ形状によって補っているクルマを発売しています。そのボディタイプがまさにこの「コンバーチブル」です。電動で格納されるハードトップという日本人をターゲットにしたモデル。メルセデスもBMWも同じことが言えますが、「日本人に便宜図ったぞ!」という恩着せがましいモデルはやたらと価格が高く設定される傾向にあります。たとえば「アクティブハイブリッド」とか。まあ「付加価値」と考えると当然のことなんですが・・・。

  つまり、旧3も新4もクーペのデザインに「アラ」を作って見せつけておいて、後から出して来るのが、直6ターボ限定の「コンバーチブル」。価格は軽く800万円オーバーですが、ルーフを格納するリアのデザインはギミック感がアクセントになっていて、艶やかでデザインだけですでに買う気にさせてくれます。そして何物にも代え難いオープンの開放感を味わうためのモデル。目的意識も明確になりやすいので、800万円という価格でも現実感がある人ならば、ニーズさえ一致してしまえば、いまさら「BMWだから嫌だ!」という人は極少数でしょう。

  妥協点もないわけではないですが、BMWにここまで至れり尽くせりの「日本スペシャル」を作らせておいて、今さらのように「L7プラットフォームで800万円は高い」とか「ルーフの開閉でトラクションが変わってしまう」みたいな理由で断念する人は、ややクルマに対する感度が「独特すぎる」という気がします。3シリーズのセダンやクーペでは「その気」になれないのは「L7」がどうこうと言うよりも、BMWの熱意に疑問を感じるというのがネガティブな要素として働くからであって、この「コンバーティブル」に関しては別次元の情熱を感じるので欲しくなる人が多いはずです。

  あとはルーフが開く事によって「趣味のクルマ」であることが強調されますから、40~50歳代の男性が乗っていてもそれほど違和感はないです。社会への適切な感性をお持ちの善良な中年男性ならば、「違和感がない」ことを理由に率先してこのコンバーチブルを選ぶということもあるでしょう。本来は5や7シリーズなどの上級モデルに乗っておかないとカッコつかないですけど、「海」や「ドライブ」をさらに強く連想させてくれるこの435iコンバーティブルも上級モデルに負けないくらいに「正義」だと言っていいでしょう。そういった感覚すらも日本にいるとBMWのマーケティング餌食になってしまうのは悲しいことです。北米価格(550万円)との開きがブランド内でも特に大きい気が・・・。

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