2013年2月16日土曜日

V36スカイラインクーペ

  「日本メーカーでもこれくらい作れる」というある種のカタルシスを感じるほどの名車だと思います。このクルマの登場後、BMW3シリーズクーペやメルセデスCクラス(これは男のクルマではないかも)の街中での存在感はなくなって「クーペならBMW6かEクラスかCL」といった感じになりました。BMW6にはやはり憧れますが、日本の旧道を駆け抜けるなら車幅を考えてもスカクーがいいので、現在では輸入車を含めても唯一無二のポジションになっています。オーナーさんにとっても間違いなく自慢の一台だと思います。 

  特にスカイラインはセダンのデザインがライバルと比べて不得意なのかな?と思います。V35以降車体に伸びがないデザインになって、4ドアがあまり似合わなくなりました。ドアを強調したデザインもプライベートカーとしては減点要因になっちゃいますね。もはやスカイラインの存在価値はクーペに集約されているという気がします。スカクーの前に敗退したBMW3クーペが廃止になり、スカクーを超えるべくBMW4シリーズが今年中に発売されるようです。デザインをよく見ると、スカクーに対抗するために、やや貧相だった3クーペからかなりマッチョな感じになってます。ヒュンダイのジェネシスクーペもこのV36スカクーをベンチマークしていると公言していて、日本車のスペシャリティーカーが海外市場でスタンダードになったというのはまさに「快挙」と言えます。   

  日産はスカクーもフェアレディZも300馬力を超えるハイパワーモデルのみの設定ですが、実際はこんなにパワーいらないけど、クルマの魅力で買っている人も少なくないはず。どこか実用性を感じさせる絶妙なデザイン、「日産」というブランドの身近さや信頼性から、輸入車スペシャリティカーよりも安心感があります。たださすがに近年は燃費ばかりが強調されていまう風潮なので、3.7Lのエンジンは敬遠されてしまいますね。日産の弱みかどうかわかりませんが、2Lクラスのエンジンのラインナップが悪い印象があります(国内市場を軽視したツケか・・・)。プリメーラを作り続けてミドルサイズエンジンを熟成させていれば良かったのでしょうが、ルノー支配下になってヨーロッパ向けはSUV中心のラインナップでルノーとの棲み分けを図っているので、欧州向けプリメーラは不要と判断されてしまったようです。   

  来年にはメルセデスと共同開発の2Lターボが供給され、新型スカイラインに乗るようなので、スカクーにも設定されると思います。ただメルセデスの近年のガソリンエンジンはNAもターボも馬力が出過ぎているので、本当に燃費が良いかどうかはわかりませんが(限りなくランエボのエンジン[三菱GDI]に近い気がします・・・)。燃費ではむしろ日産の3.5Lハイブリッドの方が(確実に10km/Lはでるので)良いかもしれません。   

  さらに現行型のスカイラインの特筆するポイントはインテリアの質の高さだと思います。レクサスのようにゴテゴテした高級感ではなく、かといってスバルやマツダとは雲泥の差がある上質感で国内では一番洗練されています。さすがは北米の高級車部門でBMWやメルセデスを蹴散らすだけのことはありますね。アテンザやインプレッサの内装が日産だったらスゴいな・・・とか思っちゃったりします。   

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