2015年6月22日月曜日

シビックtypeR 「日本発売決定! ホンダの本気が見られる?」

  最近はホンダのニュースが連日のよう目にします。怒濤の新車攻勢で、しかもターボとハイブリッドが別のタイミングで出てくるので、1つのモデルで2度3度と露出します。先日も「ホンダ・新型ミニバン」とあるので、「え?」と見てみると、ちょっと前に発売されたステップワゴンのことだったりで、なんだ?この地道な草の根プロモーションは・・・。伝統の自然吸気Vテックからパワーユニットの大幅刷新の測ったホンダとしては世間の注目をなんとしても惹き付けていたいようです。

  さらにどういうカラクリかわかりませんが、完全にカーメディアをジャックしているのが「ホンダS660」です。マクラーレンに乗っているあのピストン西沢さんが納得して買った!なんて聞くと、とりあえず乗ってみないと!という気分にさせられます。他のモデルもなんだか「色気」がありますよね、グレイスもジェイドも決してクルマ好きにウケるタイプのクルマではないのですけど、カーメディアの評価はヴェゼルよりもずっと高い?気がします。どちらもターボ採用でちょっとイメージ変わったようで・・・(中国向け量販ユニットを使っているだけなんですけどね)。

  F1復帰の年(2015年)に合わせて、「NSX」と「シビックtypeR」の発売も決めていたようですが、肝心のF1が想像以上の苦戦を強いられていて、ホンダのイメージアップにはそれほど貢献していない・・・どころか、ほぼ"バックファイア"状態です。当初の2015年計画に綻びが出始めたことを察知したホンダはやや焦り気味にカーメディアに広告費をバラまいて、今後も続々と発売される新型モデルの話題作りに躍起になっているのかもしれません(予定通り売れないと困りますし)。ホンダの焦りがヒシヒシと伝わってくるようですが、実際には大したプロモーションもないのに秀逸なデザインで見事に大ヒットしたヴェゼル以降の新型モデルは、それぞれのジャンルでライバルに対して十分に競争力を持っています。そしてホンダの真骨頂と言うべきか、何より国内外の全てのブランドよりも「個性的かつ健康的なファミリーカー」を作れているように思います。「ミニバン」や「3列ピープルムーバー」なんて個人的にはあまり興味ないですけど、「なんだこれ!?」と興味を惹く何かがあるんですよね。トヨタ・エクスワイアは見かけても全くササりませんでしたが・・・。

  あとクルマ好きにとってちょっと嬉しいのは「ホンダ VS BMW」の土俵が突如出現したことでしょうか。「ジェイド」と「BMW2グランツアラー」はまるで示し合わせたように「3列シート・3気筒ターボ」をグローバルでの標準スペックとして登場しました。「日本が誇るエンジン屋のホンダ」と、「ドイツの一流エンジン系ブランドのBMW」が、新型モデルでここまで「シンクロ」するのもなかなか面白いです。「走り」という点では、ジェイドの方が重心の低さにこだわりがあってよさそうに見えますね。ただしどちらも米国市場には投入されておらず、中国マーケットを主戦場とするクルマのようで、日本のクルマ好きが愛するようなテイストとはややツボが違う気もしますが・・・。ファミリーカーを見て楽しい気分になるなんてほとんど無いですけど、そんなところがホンダとBMWのブランド力の「コアコンピタンス」なのかも。

  今回復活する「シビックtypeR」は、ここ最近のホンダ車を微笑ましく思いつつも、やや距離を感じていたクルマ好きにとっては、久々に「前のめり」になるホンダのスペシャルティカーです。しかし予想されている日本価格はなんとも強気な「600万円以上」だそうで・・・欧州でも日本でも「メルセデスA45AMG」と同等の価格というのは、一体どう受け止められるのでしょうか。まあホンダにしてみたら、「メルセデスA45AMG」は一流ブランドにとっては「畑違い」のスモールカーでFFベース!しかもただの直線番長でしかない!というクルマでユーザーを増やしたい!という世の中をナメきった態度が少々気に入らないのでは?と察せられますが・・・。「typeR」はこれとはレベルが全然違うということを、価格面で十分に示しておきたいということなのかもしれません。

  けれども日本で発売開始するときには、「typeRがこんなに高いなんて!これならA45AMGを買うよ・・・」なんて言い出す不埒な連中がそこら中から湧いてくるでしょうね・・・。カーメディアのプロライターの中からも・・・出てくる? もし有名ライターだったらブログで糾弾してやります。もちろんまだ乗ってないですけど「typeR」ですから乗り心地は果てしなく悪いのは十分に想定されますから、普段の足にするなら「A45AMG」という意見ももちろん一理あります。1台所有ならばほぼ間違いなく「A45AMG」の方がベターでしょうが、スポーツカーの本質にこだわる熱い人にとっては結論は言うまでもありません。

  「3ペダルのみ」のtypeRと、「2ペダルのみ」のA45AMGは、実際のところユーザーの取り合いに発展することはほぼ無さそうです。この棲み分けはこのクラスにとっては非常に大切な要素だと言えます。3ペダルと2ペダルを併存させるようになって間もなく、「ランエボ」の消滅がアナウンスされ、「WRX」もイマイチ盛り上がりに欠けるなどなど、「AWDターボ」という世界観を作り上げたこの2モデルは「冬の時代」を迎えました。もっともそれ以前にモータースポーツへの参戦が無いなかでは開発も何を拠り所にしていいか分らない状況が問題だとは思います。2000年に登場したWRX STIは先代よりもホイールベースを縮めて後席の居住性などまるで無視した設計でしたが、それは全てWRCに勝つため!でそれが「是」とされた頃(しかもスバルの業績は危機的)に比べれば、現行モデルを取り巻く環境なんてもはやスバルですらないと言う人も・・・。

  三菱やスバルよりも断然におカネがあるホンダには、このクレイジーなまでの「ストイックなジャパンスポーツ」の伝統を守りたいという責任感が感じられます。今後は全くの白紙だそうですが、なんとか盛り上がるといいですね。ホンダは2015年に3台のスポーツカーを発売し、それぞれがスポーツカーの細分化した「役割」に適った設計になってます。「スーパーカー」「レーシングカー」「プロムナードカー」の3つの代表的な機能を、それぞれ「NSX」「シビックtypeR」「S660」という枠組みの中で、(完成度はともかく)徹底的に追求する姿勢は称賛に値すると思います(上から目線で恐縮です)。どこぞの大手メーカーが「ドリフトカー」なるお遊びジャンルを開拓していらっしゃいますが、なんか少々マヌケじゃないですか?

  フェラーリ、ランボルギーニ、マクラーレンに「V6+HV」で対峙する「NSX」や、ボクスター、ロードスター、SLK、Z4といった「オバさんスポーツカー(プロムナードカー)」にエントリーする「S660」もそのコンセプトの追求は十分に素晴らしいと思います。しかしですね・・・NSXを楽しむにはやっぱり有名な高級住宅地に大豪邸、あるいは都心のタワーマンションが必要ですよ。S660は自然豊かな所に立地する風情ある別荘のガレージに置いておきたいですし、そしてtypeRを楽しむならばサーキットが必須じゃないかと。ストイックなクルマ作りは結構ですが、やはり社会全体が豊かに底上げされないと、なかなか望んだ結果を出すのは難しいかもしれないですね。なんだかんだでプレリュードみたいな欲望の詰まった「かっけー」デザインのクルマがまだまだ結果を出しやすいのかもしれません(だからどうした?)。

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