2014年2月26日水曜日

マセラティ・ギブリ 「このクルマで月産4万台はちょっと・・・」

  高級車にとってはどれだけ売れたかはあまり重要ではないですが、マセラティは新しい戦略の中でセダンとSUVの合計2車種を追加し、グローバルで年産4万台を目指すと発表しました。プレミアムブランドにとっての4万台/年はというと・・・、メルセデスとBMWが日本で1年間に売る台数くらいです。しかし全車最低でも1000万円以上のマセラティと比較してもまったく無意味です。日本ではBMWとか高級車として扱われていますが、アメリカでは欧州高級ブランドとしてはマセラティ、メルセデス、ポルシェが「御三家」として人気と権威があり、その一方でBMW、ジャガー、アウディなどはスポーティブランドでインフィニティ、アキュラ、レクサスと同じような意味合いみたいです。

  ちょっと余計ですが、日本で売っているメルセデスの安いのはアメリカにはラインナップされていません。北米メルセデスは30000ドルの価値に満たないクルマは置かない方針があるようですね。そのかわりにスマートブランドがあります。よって日本ほどメルセデスの低価格化は進んでいないです。底辺が30000ドルのメルセデスに対して、マセラティのボトムグレードのギブリが66000ドルです。いやまてよ660万円でマセラティが所有できるならとアメリカ在住の人なら思いそうですね。並行輸入業者に頼めば?なんて考えが頭をよぎりますね。マセラティに乗りたい!と強く思う人は数十万人?それ以上はいるでしょう。

  アメリカ価格ならマセラティの戦略もわかりますが、日本価格は940万円! 蛇足ながらメルセデスCLSが北米で72000ドル、日本で945万円というほぼ同じような価格帯で、日本でも人気を博したので、ギブリも同じようになんとか売れるだろうという見通しか。こういうクルマって場所によっては需要はとてもあって、東京に点在する住みたい街ランキングの上位になるようなところの集合住宅駐車場ってかなり見栄の張り合いがあるみたいです。私のマンションは幸いにもステップワゴン、ボクシー、ハイエース、ラフェスタという並びなので、どんなクルマでもいいので気が楽です。

  東京吉祥寺で見かけたデザイナーズマンションは小さな青空駐車場にアウディS5、ボルボV60、レクサスCTの3台でしたが、なかなかプレッシャー感じそうな配置だなと思いました。都内のさらに高級な家賃50万円以上みたいなマンションの地下駐車場ではさらに凄いレベルのプレッシャー合戦がありそうです。赤坂ミッドタウンの地下駐車場にマーチが停まってると思ったらBMW1シリーズだった!なんて錯覚してしまうほどに高級車のオーラって凄いんですよね。1800mm幅の国産セダンでもランボルギーニの隣りに停まると5ナンバーに見えてしまいます。ワイドローのシルエットはかなり錯覚しますね。

  マセラティの活躍する場所はこういう地域なんだと思いますが、このギブリは1900mmオーバーの車幅が実は最大のセールスポイント。このクルマならば隣りにヴェルリネッタがこようがウラカンがこようがとりあえず貧相に見えることはないでしょう。他の地域ではネガティブな要因になる1900オーバーの車幅なんですが・・・。逆に内外装の質感はこれまでのマセラティよりもだいぶ落ちる印象で、内装が気に入って買うという人は稀なケースでしょう。ギブリが欲しくてディーラーに見に行ったらクアトロポルテの内装の格差を見せつけられて、さらにグランツーリズモの内装も見たらさらに大興奮で、もうギブリのことは忘れているかも。全てのモデルの内装が極上がこのブランドの魅力ではあったんですけどね・・・。


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