とてもリアルでは口に出せないけども、いつかは絶対に乗ってやる(笑)!と密かに思っているクルマ、そんな代表格がメルセデスの2ドア・フラッグシップGTカーの「CLクラス」です。全グレードがV8以上で「偽物なし!」という抜群の”本物感”は、1000万円以上払うなら絶対に備えておいて欲しい「美点」ですね。こんなこと言うと怒られちゃいそうですけど、メルセデスもアウディもBMWもエンジン次第で価格がガラッと変わってしまうので、V6や直4が設定されているほとんどのモデルには、もはや「ステータス」なんて全く感じられないです。BMW635iなんてボディは立派ですけど載っているエンジンはハッチバックのM135iと同じですし・・・。
そんなドイツ御三家の中でも「アウディR8」とメルセデスCL改め「Sクラス・クーペ」だけは、絶対に汚れない高級車の尊厳を保っています。大学を出て働き出したころから「メルセデスCL」だけは全然格が違う!とズブの素人ながらに思っていました。だいぶ後になってから、福野礼一郎というカリスマライターの著書の中にも「CLだけは正直言って羨ましいと思う。」という一節を見つけたときは、自分のセンスにちょっとだけ自惚れたりもしました「オレやっぱわかってる」(バカが・・・)。一度そんな体験をしてテンションが上がっちゃうと、もはや他のメルセデスの良さが見えてこなくなっちゃうから恐ろしいものです。
そんな「CL」という車名もいよいよ消え、新たに「Sクラスクーペ」として生まれ変わりました。名称が変わったことにどういう意味があるかなんて、まったく興味ないですが、新しいデザインは・・・やっぱりいいですね。レクサスもBMWも同じですが、やはりフラッグシップというだけで何でもカッコ良く見えてしまう"補正"を考慮しても、なかなかのデザインだと思います。特に気に入っている点はサイドの窓がとても小さいことですね。2ドアのメルセデスはピラーレス(窓枠なし)なドアのイメージがありますが、その憧れを裏切らない辺りが伝統の高級ブランドらしいです。
このクラスのクルマになるとパワートレーンなんて比べようもないし、とりあえず私ごときが乗ったところで全く不満なんてないでしょうから、唯一の懸念材料がデザインになるわけですが、とりあえず写真で見る限りはパーフェクトです。このクルマのデザインを見ていると、現在日本で発売されている3BOX車の何処が気に入らないのかに気づかされます。なぜ現行レガシィB4やレクサスGS、そしてV37スカイラインがダメなのか?それはこのSクラスクーペの隣りに並んだらハッキリすると思いますが、やっぱり繰り返しになりますが、サイドの窓がデカすぎます。これ不思議なことに一度気になるとそこばっかりに目が行ってしまうんですよね・・・。
一方で、サイドの窓が小さくて良いと思うのがレクサスRCですね。ショートデッキというクーペの特徴を素直にデザインすれば当然ながら小さくはなります。おそらく年内に公開されるであろうスカイラインクーペも小窓になってセダンからイメージ一新するでしょう。4ドアセダンでもちゃんと小窓にこだわってデザインしているブランドも探せばあります。「三大・デザイナーズ・セダン・ブランド」と勝手に命名させてもらってますが、アストンマーティン・マセラティ・マツダの3つです。セダンのデザインを大いに語るに値するのは、この3つだけだと個人的には思っています。
最近、実車を見かけていいなと思った「E63AMG」の4マティックの走りっぷりに興味があるのですが、この新型「Sクラス・クーペ」もなんと全グレードAWDになるようなので、同じような加速が楽しめると思われます。クルマのキャラクターを考えるとGT-R並みの加速なんて不必要だとは思いますが、メルセデス最大レベルの5027mmの全長ながら全高はCLAよりもさらに低い1411mmですから、これだけワイド&ローの設計ならば、さらにAWDにしてこれまでに無いラグジュアリーカーを作ろうという意欲の現れでしょうか。いったいどれだけ安定感があるのか・・・。
トヨタやホンダがFCVを間もなく発売しようとするご時世に、車重2トンを500ps、しかも燃費はたったの5km/L程度の2人乗りのクルマを乗り回すなんて、もはや恥ずかしいという意見もよくわかります。しかし先日も連休の関越道・藤岡JCTで上信越道(軽井沢方面)の分岐に優雅に入っていくCLを見かけましたが、(勝手な想像で恐縮ですが)これこそが誰にも否定されないクルマの醍醐味だよな・・・と思います。90%以上が会社名義で買うという「LS」や「Sセダン」で同じことをしても、ただの"節税車"としてしか見られず小馬鹿にされますが、経費に計上できない2ドアのメルセデスフラッグシップで軽井沢の別荘に乗り付けるなんて生活を目指して頑張りたい!と思わせてくれる・・・もの凄く貴重な一台なので間違っても無くならないでほしいと願っています。
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