2013年4月22日月曜日

ポルシェケイマンS VS ロータスエヴォーラIPS

  2シーターのハードトップスポーツが欲しいなら、マツダが世界に誇る名車「FD」(RX-7FD3S)を買えばいいとずっと思っていましたが、実際に山岳路で「ミッドシップ」の実力をまざまざと見せつけられると、そんな考えもあっさりとすっ飛んでしまいます。やはり軽量のスポーツカーにとって「トラクション」が持つ意味は非常に大きく、斜度がキツければキツいほどに「MR」設計のクルマが圧倒的に有利なようです。FDやフェアレディZ34といった日本のスポーツカーはもちろん疑いようのない実力を持っていますが、「FD」はエンジンは軽量ですがターボを使う必要があり、「Z」は3.7Lのヘヴィーなエンジンをフロントに積んでいます。この2台は比較的安くてパワーもあるけど、やはり2シーターと腹を括っているならば、MRのクルマが欲しくなってしまいます。

  ちょっと「進化が止まっている」日本のスポーツカーを横目に、ポルシェやロータスが絶妙な価格設定の「MR」スポーツカーを徐々にメジャーな路線へと押し上げてきました。絶妙価格といってもベース価格で日産GT-Rと同じくらいの価格なので、いざ買うとなるといろいろ悩みそうではありますが・・・。ただ「GT-R」や「Z」などの日産のスポーツはハイウェイやサーキット向けの印象で、加速と最高速にポイントが置かれているように感じます(GT-Rは911ターボより300km/hで圧倒的に安定)。よってそれとは性質の違う日本の山岳路を走るとなれば、GT-Rよりも断然に軽い「ケイマンS」や「エヴォーラIPS」のほうが楽しい(優れている)ような気がします。

  エヴォーラにはスーパーチャージャー付きの「エヴォーラS」も存在しますが、「エヴォーラIPS」は「ケイマンS」同様にNAエンジンを使って300ps近くの出力していて、しかも3Lオーバーの大排気量エンジンをミッドシップに載せているという日本車にはない設定が最大の魅力です。NAエンジンにこだわるのは、トヨタが「86」に、マツダが「RX-8」にターボを付けないのと同じ考えで、直線の短い山岳ルートにターボはナンセンスということだと思います。「86/BRZ」も「RX-8」もNAの非力さを批判する声もあるようですが、それは暗黙のうちに「4WDターボ」のライバルを想定しているからであって、メーカーの設定した「ジャンル」が違うように感じます(モーター誌が平気で主張するから驚きです)。しかしそんな声はやはり少数派のようで、それ以上に山岳路ドライブユーザーに愛されていて販売も好調に推移しました。もちろん両車ともに日本での販売のボリュームゾーンである300万円を固守していることも素晴らしいと思います。

  このNAの「86」や「RX-8」をさらに進化させるとするならば、ターボを付けてパワーアップするのではなく、NAのままパワーアップさせたいものです。しかし大排気量を積んだ「FR」はフロントへヴィーになるので、全体のバランスを取ると結果的に「フェアレディZ」のような「加速&最高速」路線になってしまいます。「山岳路の専用機」にこだわるならば、大排気量エンジンをミッドシップに載せることで、コンセプトを失わずに「正常に進化」させることができると思います。そしてその「考え」が日本でもかなり受け入れられてきた結果が「エヴォーラIPS」と「ケイマンS」への期待感なのかなという気がします。日本から生まれた「4WDターボ」のスポーツカーとはまた違った楽しさを追求するスポーツカーの「ジャンル」として、マツダとトヨタにはさらなる進化モデルを期待したいと思います。


↓日本語版が復活しました。オールカラーで写真が豊富なのでドイツ語版(かなり安い)でも十分楽しめます。

   

  

  

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