2013年5月3日金曜日

ダッジ・チャージャー 「アメリカ車の輸入が滞っていてつまらない日本の新車販売」

  日本ではアメリカ車への偏見は根強い。自分も人様のことを言えないが、想像のなかで日本の工業は世界の最先端であり、アメリカや中国の技術は取るに足らないと感じている部分がある。そこから生まれる想像により、日本車とドイツ車こそが、世界の頂点に位置するクルマ作りであって、フランス・イタリア・ドイツ・スウェーデンのクルマは「許容範囲」で、アメリカ・中国のクルマは「拒絶」というあからさまな反応になってしまうようだ。しかしよく目を見開いて見てみると、中国車やアメリカ車の「進化」は日本車やドイツ車のそれよりもスピードが早いことに気がつく。クルマ以外の産業を考えてみればすぐにわかる。日本やドイツのメーカーがアメリカや中国のメーカーより「加速感」を持って進化している例なんてまず存在しない。

  こんなことを書いていると、「中国なんて日本のパクリじゃん」みたいなことを言ってくるガキが日本中に充満している。親がバカなのかテレビの見過ぎなのかわからないが、そういう発言を聞くたびに「終わってるな・・・」と脱力してしまう。

  TPPをめぐる議論でアメリカに「日本市場は閉塞的」だと言われて、日本人の多くは反射的に「反発」するだろう。「アメリカ車が評価されないのだからしょうがないだろ」とか思う人は多いのではないか。しかし客観的なデータを持ってくるならば、同じ自動車大国のドイツの約2倍の市場規模がある日本はなぜか国産車と輸入車を合計しても、ドイツの半分以下のメーカー&車種しか販売されていない。やっぱり閉塞的なのだ・・・。なんでメルセデスEクラスは評価されるのに、基本設計が同じはずのクライスラー300は日本では人気にならないのか? 価格を考えても十分にお買い得だ。アメリカビッグ3が「風評被害」だといいたくなる気持ちもなんとなくわかる。


  2013年が始まる頃は、期待の新型車が続々ということで、なんとなくテンションが高かったのですが、気がつけば日本車とドイツ車「代り映えしない」新型モデルに落胆させられているだけだ。もっと心から欲しくなるクルマを作ってくれないだろうか? 日本車とドイツ車だけの市場では、どんどんデザインは「貧困」になっていくように思う。レクサスのような「生ぬるい」ブランドがなんの努力もせずにお客を獲得できるのが日本市場だ。

  ダッジ・ビュイック・マーキュリーといったビッグ3の上級ブランドは、現在は日本には展開していない。これらのブランドのクルマが全て日本で売れるとは到底思わないが、中には日本で発売してほしいモデルも幾つもある。日本車とドイツ車ばかりのラインアップの日本に、欧州の輸入車よりも割安感のあるアメリカの上級ブランドのクルマがやってくれば、みんなMB新型Aクラスやトヨタ86に「右に倣え」で殺到する必要もないし、個性を求める人々にとっては、個性的なデザインのアメリカ車は貴重な選択肢になるはずだ。今のアメリカ車はドイツ車や日本車以上に壊れないと評判だったりする。新興EVメーカーのテスラはヒドかったらしいが、ビッグ3に関しては、GMにはドイツのオペルが、クライスラーにはMBの技術とアルファロメオなどのフィアットグループが、フォードにはマツダがパートナーとして付いているので十分な開発能力があるのは間違いないはずだ。

↓アメリカ車の性能とデザインがよくわかりますよ。
  

  

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