20代の頃はCセグハッチバックのデートは普通だと思っていましたが、今はちょっと恥ずかしいというのが正直な気持ちだったりします。2000年頃はまだまだ2BOXカーが日本ではそこまで多くなくて、トヨタか日産かよく分からないような無個性なセダンが溢れる中をハッチバックで走るのはなかなか壮快でした。それから10年以上が経過して、やっぱりというかB/Cセグのハッチバックが今度は増えすぎてしまい、ハッチバックで「オシャレ」な気分を味わうのはだんだん難しくなってきていると感じます(あくまで個人的な意見ですが)。
ハッチバックのデザインのバラエティの無さもまたセダンの二の舞になってしまいました。欧州型のオーソドックスなタイプよりも、ちょっと日本的なアレンジがされている「箱形」のキューブやbBが一時期大ヒットしたことが、このクラスのクルマの楽しさを一気に奪ってしまったようです。これって大したことでは無いようですが、ドイツのメディアなどでは欧州の伝統デザインをアレンジしていることに対して厳しい批判を目にすることがあります。キューブのデザインには「日本のカルトカー」というような紹介がされています。トヨタの2代目オーリスなどは、何の因果かミニバンのようなフロントデザインを与えられていたりと、いろいろ不可解なデザインが今も続いています。
それでは本場の欧州車のデザインはそんなに良いのか?というと結局はどれも、「大衆車なんだからそこまで頑張らなくてもいいじゃん」といった雰囲気から脱出できていなくて、まずデザインから夢中になれるモデルは皆無ですね。結局はマツダの初代アクセラが今でも一番理想かなという気がします。一番がっかりするデザインは、失礼ですがアウディA3ですね、これは「アウディ」という期待が高い部分もあっての評価ですが・・・。
初代アクセラに迫る好デザインは無いわけではないですが、308やDS4といったどこかむず痒いような「オシャレ」デザインはいざ自分のクルマとなるとあれこれ考えてしまいますね。要は「コペン」とか「カプチーノ」に乗る感覚に近いのかなってことです。「俺のクルマかわいいでしょ!」っていうキャラクターでOKなら何の問題もないでしょう。ただ自分にとっては愛車というのは、自分の人生を投影できる「裏表のない」存在であってほしいと思うので、「かわいいでしょ」の境地にはとても立てないですね。「オシャレ」なCセグを否定するつもりはありませんが、それで良かったらもうクルマでもバイクでも原付でも「オシャレ」なら何でもいいじゃんという気がします。
クルマにこだわっていて、それでなおCセグに乗りたいという人の気持ちにしっかりと応えられるクルマとなるとなかなか難しいです。おそらく欧州車ではこの「メガーヌ」だけじゃないかと思います。このクルマのデザインは他の欧州Cセグが中性的なのに対して、「筋肉ムキムキ」の男性的なデザインになっていて、個人的には非常に所有欲が芽生えます。しかもこのデザインで本体265万円ですから一声値引きが掛かれば、結構真剣に考えてしまいそうです。
レクサスCTという好デザインのCセグカーがあります。本体価格が非常に高いのであまり評価されていませんが、これもCセグとしては非常に優れたデザインだと思います。正直言って、新型の欧州Cセグ車はなんだかんだでこのレクサスCTにスタイルで勝てないので、仕方なく価格で勝負してきています。しかし「メガーヌ」ならば純粋にデザインだけでレクサスCTと勝負できてしまいます。
つまらない言葉でたらたらと語りましたが、簡単に言うとCセグにはいろいろと「種類」があって、特に日本に続々とやってくるドイツ車はどれも「ゲイ」っぽいです。シトロエン(DS4)もプジョー(308)も同類です。どうもこうもSUV的な「流行り廃り」の臭いがプンプンします。つまり業界に言わせると日本市場なんて「色モノ」で、普遍的な価値観でモノが売れる世界ではないと考えているのでしょう。
実際に欧州や北米で売れるフォーカスやシビック、アクセラ、メガーヌが売れません。こういう伝統のCセグではなく、本来は別クラスの専門だったメルセデスやBMWのCセグを簡単に受け入れてしまう浅はかな国民性を見透かされています。そんなこと考えもせずにCセグの代表車のようにAクラスや1シリーズを取り上げてきた「低能」極まるカーメディアの責任も非常に大きいと思います。一人くらい「ゲイっぽい」と言い放つ「国士」が居てもよさそうですが(手前ミソですみません・・・)。
↓かラーリングも冴えてますが、ゾクゾクとする「存在感」を備えるCセグってもはや名車。
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