2013年4月19日金曜日

アルファロメオ159「オシャレすぎるセダンは短命なのか?」

  マツダの新型アテンザは「赤」をイメージカラーにして売り出し、大ヒットになっていますが、よくよく考えたらこのクラスのセダンに「赤」というのはあまりにも大胆な設定だということに後から気づきます。そのせいでしょうか、見かける新型アテンザはことごとく「赤」では無い色の気がします。やはり勢いそのままに「赤」をオーダーする人は少なくて、ちょっと考えて他の色にしている人が多いようです。実際のところアテンザのFMCで「カッコいい」と言っている人はマツダの社長(山内さん)を含め、50歳以上の「オッサン」ばかりのような気がします。意外と若い世代にはウケていないのが新型アテンザなのかなと密かに思っています。50歳を超えたオッサンが「赤」のセダンに夢中というのも、考えものでディーラーで「我に返った」という人も多いことでしょう。

  「赤」のスカイラインなどは中古車で検索すると恐ろしく低価格で購入できます。レクサスISやホンダアコードも同様で、「リセールバリュー」はかなり下がるようです。実際に「赤」のテーマカラーでそのまま売れたDセグセダンは日本車にはないと思います。同様にドイツ車にもありません。その「タブー」を超えていけるブランドは恐らく「アルファロメオ」だけではないでしょうか。

  「アルファロメオの最高傑作」と呼ぶ評論家もいるほどの名車「アルファ159」も中古車にズラッと「赤」が並ぶクルマです。たしかに「赤」がよく似合うフロントマスクで、「艶のない赤」が塗られていて、メタリックが入っていない「赤」でここまで似合うDセグは他にないです。新型「アテンザ」では「赤」以外の色を選ぶ時にあまり積極的になれる色がないように感じますが、この「アルファ159」は「白」も「シルバー」も「黒」も独特の「風合い」があり、結論すると「デザイン」の素晴らしさが突出しているということだと思います。

  あまり「権威主義」的なことは言いたくないのですが、この素晴らしいデザインはやはり超一流のデザイナーを登用した結果のようで、この「アルファ159」はジオルゲット=ジウジアーロの近年の傑作として、工業デザイナーを紹介する本(クルマの本ではない)にも、この「アルファロメオ159」が代表作として写真付きで紹介されてました。

  外装だけでなく、このクルマが素晴らしいのは、FF車としては理想的なサスを配していて、アコードや先代アテンザと同じレベルの足回りを実現しています。さらに内装も非常に「個性的」で所有欲を沸き立たせる「レトロ&ハイセンス」で抜群のデザインをしています。インパネの「華飾」がイヤだという人もいるかもしれませんが、私も割とそういうタイプなのですけどこのデザインは素晴らしいと思います。156や147はかなり売れたようですが、それらと同じブランドとは思えないほどに「159」の内装は突出したものがあります。なんでこれが売れないのか?と率直に疑問に感じたりもするのですが、2009年頃の世界的不況が背景にあって、目に見えて「高コスト」の159は「貢献利益」が出ないほどの販売低迷で、わずかな実売期間でモデル終了になってしまいました。

  アルファロメオは年内もしくは来年には「ジュリア」と呼ばれる後継車種を出すようですが、同じような境遇のマツダ・アテンザと同じく「コスト」を徹底的に見直してくるようで、159の「豪華サスペンション」は期待できそうにありません。さらにブランドのフラッグシップとしてEセグセダン(マセラティ新型「ギブリ」の兄弟車。FR)もラインナップされるようなので、「ジュリア」はセカンドポジションのクルマとして、159よりも「ライト」な設計のクルマになりそうです。中古の159は結構お手頃価格なので、後悔しないためにも「買っておこうかな」という気持ちが絶えず湧いてます・・・。


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↓「新型アテンザ」なんかより「156」「159」がやっぱりいいかもって思ってますね・・・。もちろん「2代目アテンザ」こそが至高ですが・・・。
  

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