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2016年5月7日土曜日

GT-Rと同等の加速をするフルサイズセダンがすでに市販・・・おいおい。

  テスラ・モデルS・アメリカ政府の手厚い保護により頭角を表したテスラの大ヒットモデルです。ボデーは大きめのEセグセダンくらい。バッテリーをたくさん積んで航続距離を500km程度まで伸ばしているEVです。フーガがリーフのようなピュアEVになってそのボデーにバッテリーをたくさん積んで航続距離を伸ばした感じのクルマです。発売当初は800万円を下回るくらいだったのですが、最新モデルはいよいよ1500万円にまでなるようです。

  このクルマは年次改良で、価格も上がるけどスペックがどんどん上がるという、なんとも新しいタイプのクルマです。そのスペックの上昇度が、ノートパソコンのメモリーやハードディスクの容量が上がるかのようで、完全に自動車業界の常識を越えてます。その最新バージョンである「テスラ・モデルS・P90D」ではいよいよシステム出力が773psまで到達したそうで・・・スペックだけ見るとケーニッグセグか何かですか!?(笑)。最高出力は0-100km/hの公式タイムが2.9秒だそうですよ〜。

  フェラーリが最新の488GTBでやっと到達した3秒を切るタイムを、4ドアで車重2.3トンもあるセダンが実現してしまうって・・・まあ加速だけがスーパーカーの価値ではないですけど、「BMWアルピナB6グランクーペ・アルラッド」というモンスターセダンが3.9秒を達成すると、今度はおなじみの「アウディS8」がFMCによってV8ツインターボ600psに換装されて3.8秒を誇りますけど、この両者(どちらも2000万円以上!)をあっさり追い越していきました・・・。もうポルシェもアストンマーティンも現行モデルのセダンでは太刀打ちできません。

  7erやSクラスくらいの豪華なボデーながらもGT-R並みの加速しちゃうわけですから、よく考えればこのクルマは全くエコじゃないですね。もはや石油関連企業から利権を奪い取るために新エネルギー発電関連企業が仕掛けたという陰謀論まで噴出しそうです。これに日本の電力会社まで加担して拡販をはじめたらいよいよ怪しいですね。クルマ自体はゼロエミッションですけども、エネルギー消費量はバスとかトラックに匹敵するんじゃないでしょうか。英国価格で約1500万円というスペックを考えればかなりのコスパに感じますけども、このクルマを日本で乗るのはかなり大変みたいです。

  あるユーザーの話によると、家庭用電源で充電しようとすると200Vで40Aも必要なんだとか、しかも充電完了までに要する時間は12時間だそうです。1500万円もするEVなんだから放電にはなんらかの対策が取られていると思いきや、未だに大量の電気を蓄える具体的な方策がないように、電気は「無くなる前に使わないといけない」生ものみたいです。一応後続距離は500km程度はあるようなので、国産のリーフやiミーブほどにこまめに充電する必要はなさそうです。週に1回やれば十分かと。ハイオク満タン(航続距離500kmくらい)で1万円が消えていく高級セダンを基準に考えればいくらか経済的なメリットは見出せそうですが・・・。

  そんなテスラ・モデルSですが英国カーメディア(AUTO EXPRESS)のユーザーアンケート企画で、上位を独占しているレクサス軍団を全て抑えてトップに輝きました。ユーザーアンケートとはつまり「何度故障したか?」とか「満足度は?」とかの統計で、その中でモデルSはイギリスで市販されるクルマのナンバー1を獲得したということです。レクサスが何気にイギリスを席巻していたのもちょっとした驚きですが、それをモデルSがまとめて追い抜かしているとは・・・。アメリカの世界戦略は展開が早いですね。

  テスラに対する現状打破の期待ってちょっとありましたよね? 既存メーカーがセオリー&セオリーな戦略しか取らずに魅力的なクルマが減ってきたなという閉塞感をこのブランドが破壊してくれるのではないか?という期待が。メルセデス、BMW、アウディ、レクサスが主導権を握って利益を出しまくる時代に風穴を開けてくれるんじゃないか? 確かに顧客の評価でレクサスを喰い破って、性能でもBMWやアウディをケチョンケチョンにしているわけですから、ある程度は期待通りなのかもしれないですけども、1500万円のセダンを当たり前のように売るブランド・・・プレミアムを越えた超プレミアムブランドになってしまった〜・・・。これにはちょっと複雑な想いがします。

  アメリカ連邦政府の保護政策というこれ以上ない安全な環境で、ビッグベンチャーとして旗揚げしたテスラでした。当然のようにアップルのようにクルマをよりユーザー本位の製品へと変えてくれるだろう! アメリカの最先端の人間工学による自動車産業の「大転換」が見られると思っていたのは浅はかな読み違えだったようで・・・これからの時代は欲しいクルマは1500万円&相応の維持費を負担しないと乗れませんよ!という資本主義のシビアな「末路」を見せられたのではないか・・・という気が。つまり従来のフェラーリやポルシェのユーザーくらいの財力こそが、クルマを巡る資本主義での最低限のプレーヤー資格だと。なんか敷居が高い話ですね〜・・・。

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2015年10月20日火曜日

ボルボS60T6 "ファイナル"ボルボ直6が大特価!

  いよいよ生産中止がアナウンスされてしまった「ボルボ」の直6エンジン搭載車ですが、中古車で検索すると未使用車が乗り出しで「400万円」という想像を越えたバーゲン価格でかなり多数並んでいます!日本向けの最終ロットも大人気で売り切れました〜!!!と景気良く報道されていましたが、どうやら・・・いろいろあるようです。しかし未使用の直列6気筒モデルが400万円なんてもう二度とないチャンスですから、もう反射的に考えちゃいましたよ! マンションの隣りの駐車場が空いたようだから思い切って押えておこうかな・・・S60ならギリギリ青空駐車場に停まっていてもおかしくないですかね?

  冷静に考えると「ランエボ"ファイナル"」に400万円を使っておいた方が、後々にプレミアが付いてお得感はあるんでしょうけどね。どうやらボルボ車の下取りは数年前から相当に酷くなっていると評判らしいので、乗り出しで700万円を越える高性能の「ボルボS60T6」が未使用とはいえ400万円が相場みたいです。フォードから中国資本へ売却されたときに、日本からの撤退が噂されてボルボの中古車価格が大暴落したことがありました。今でもまだ10年経っていないモデルが二束三文で売られていて、100万円以下でお手軽に輸入車をゲットするにはちょうどいいブランドとなっています。

  最近のボルボはディーゼル搭載を一気に進めてきました。ボルボ車の頑強なボデーのイメージからパワフルなディーゼルがどことなく合うのかもしれませんが、北欧スウェーデンはディーゼル車なんかとんでもない!という厳寒の地なんですよね。特殊な処理がされていない軽油(2号)の凝固点はマイナス5度くらいですから、東京でも真冬になれば注意が必要です・・・。冬になればマイナス15度くらいまで大丈夫な3号灯油が供給されるようですが、これは通常の気温ではエンジンを痛める可能性があるとか・・・。とにかく寒い地域でディーゼルはなかなか厄介な存在です。くれぐれも「ボルボはやっぱりディーゼルだよね!」なんて訳のわからないことを言わないようにしたいです。

  さてボルボの直列6気筒モデルに話を戻しますと、やっぱり無くなってしまうのは惜しいなと感じます。FFベースのクルマに重量のある6気筒エンジンを載せると、当然にクルマは前後重量バランスが厳しくなるので、ボディ全体をやや重くしてエンジン重量による影響を最小限に抑えよう設計されます。FF車のメリットとして軽量化があるわけですが、どうせクルマ全体を重くしなければいけないのならいっそのことAWD化してしまった方がいい!という判断もあるようです。

  アウディのように最初から縦置きエンジンを使ってフルタイムAWDをメインに仕立てる設計でも同じことが言えますが、どれだけ優秀なAWDシステムを構築しても、しっかりとクルマの挙動を抑え込む「しっとりとした」足回りが不可欠になります。クラウンやフーガのような国産のFRセダンはそれほどハンドリングを追求しない代わりに乗り心地重視のフニャフニャの足回りをつかいますが、ボルボS60やアウディA4に同じ方法は・・・基本的には好まれません。欧州での250km/h巡航性能を保証するとなると、BMW3シリーズのようなひたすらに無機質な乗り味にするか、CクラスやジャガーXEのように高級車に使われる重厚なサスペンションをコストをかけてでも仕込む必要があります。

  ボルボS60はBMWの方式を採り、アウディA4はCクラスやXEの方式を使いました(CやXEの方がA4の真似をしたわけですが)。ボルボS60は・・・FF車ベースという特性もあるのかもしれないですが、BMW3よりも前輪の接地感に手応えがあって、路面と前輪のコンタクトがそのまま操縦するワクワクにつながります。一方で3シリーズはというと、なんだかス〜・・・と走ります。特にタイヤの食い付きが悪いということはないですが、スタッドレスタイヤの味気ないフィールは、ハンドリングだけでなくアクセルやブレーキからもひしひしと感じます。これだけのぬるいフィールにさらに6気筒が積まれてハナ先が重くなるとやはりダルいかも・・・。

  さてボルボですが、スウェーデンのメーカーだけあって、過酷な路面状況があれこれ想定されているのか、実際に乗るとライバルとなるドイツ車や日本車よりも足回りのまとまりがいい!!!と素直に感じます。エンジン屋のBMWやホンダとは全く別の部分が優れたメーカーなんだ!という事実をまざまざと見せつけられます。スバルやBMWの足回りを強化したクルマに乗ると、特製ダンパーを使用した効果で入力に対する減衰力は確かなものを感じますが、ボルボの足回りとはダンパーに由来するものではなく、そもそものサスペンション自体の剛性の高さに秘訣がありそうです。

  堅牢なボデーを長年作り続けてきた結果、そのクルマ作りに合った秘伝のバネレートが選択されていて、その結果メルセデス、BMW、アウディよりも乗り味に優れるという評価につながっているようです(断定的なことは言えないですが・・・)。日本メーカーでしっとりとした乗り味を作るのが日産のスカイラインとマツダのアテンザの2台です。この2台は・・・足回りに関してはレクサスを完全に超越した高みに辿りついています。この2台に乗ったあとにレクサスGSに乗ると、あれれ?とレクサスの弱点が面白いくらいによくわかります。レヴォーグや3シリーズなんて・・・スカ/アテに比べればパサパサで無味乾燥です。しかしS60は不思議と好感が持てます。

  まとめると、スカイラインやアテンザに通じる「しっとり」系のGTツアラーが欲しい!という人には「ボルボS60T6」はかなり理想的なモデルと言えます。直列6気筒のスムーズな噴け上がりと、高級感溢れるエキゾースト(これ重要!)、ハンドリングも極めて上質で、飽きないドライビングができますし、なにより長距離を走るにおいて重要な「しっとり」とした乗り味が最大のセールスポイントです。もちろん3シリーズで長距離を走ったって体がユサユサされるということはないです。

  しかし「しっとり」系の乗り味は、3シリーズのようなとてもよく出来たクルマさえもさらに超越してしまうレベルです。何が違うかというと、加速・減速におけるGが滑らかに発生して、とても心地良く走りの「高級感」を作りだすところです。滑らかな加速Gは多段式ATで引き出すものだ!と決めつけているライターさん見かけますけど、これはミッションよりもむしろ足回りに起因するものですよ! 多段式が進めば設定にもよるでしょうけど、アクセルフィールと実際の加速がどんどん乖離して変な乗り味になります。ボルボ/日産/マツダ・・・これらの本気を体感してしまうと、ドイツ車やレクサスなんて二流に過ぎない・・・なんて思いっきり反感を買いそうな「余計な一言」がポロリと出てしまうんですよ。ちょうど1年くらい前のオートカーでの森慶太さんの記事にも同じようなことが書いてありましたけどね・・・。

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↓この本読んでやっぱりそうだよね!って気分でこの記事を書いちゃいました!とりあえず含蓄のあるいい本です!

  

  

2015年4月20日月曜日

メルセデスAMG C63 「E63S・AMGが大幅値下げしたなら、こっちも安くして!」

  いきなりですが「Dセグ・セダン」というのは、とってもとっても使い勝手がよろしく、ひとたび乗り始めるとなかなか止められないなんともクセになる「絶妙さ」が売りです。その一方でまだまだ「高級感がイマイチ」という意見も根強いようです。ゆえに「実用性」は満点でも、それ以外の点はあまり期待できないので、代表モデルであるレクサスISやBMW3シリーズの売れ筋が520万円(本体)というのは、やはりちょっと高過ぎるかな?という印象です。明らかにコンセプトで示すメインターゲットは、「若年層」「女性」「引退世代」で、この価格設定は"ベビー"でもやはり「セレブ」向けなクルマです。高級スーツを着込んで乗るようなクルマではない・・・と言われたらその通りかな?

  取り回しが気になってDセグセダンを選ぶくらいなら、いっそのことスポーツカーにする!というのも「大人な選択」なのかもしれません。といってもひと昔前と違って2ドアでオシャレなスペシャリティクーペはもはや「絶滅危惧種」ですし・・・、フェアレディZなんて至る所の中古屋に転がっていて「バナナの叩き売り」状態ですから、とても新車で買う気なんて起こりません。ひと昔前ならば、「ホンダS2000」がまだ現役で、「クライスラー・クロスファイアー」「プジョー・クーペ407」「アルファ・ブレラ」「VWイオス」などなどいろろありましたが・・・これらの2ドアが絶版しております。

  今でもBMW・メルセデス・アウディからそれぞれ複数の2ドアが出てますけど、この3ブランドから500万円くらいで買える2ドアってどうも「安っぽい」印象があります。無理して輸入車に乗っている感が出てしまうのも嫌ですね。そして何より、最近のDセグセダン(特にFR)は急速に後席の居住性が向上しているので、現行では3シリーズもCクラスも「実質2シーター」なクルマではなくなりました(まだ狭い?)。なのでスポーツクーペとは以前よりも「互換性」はなくなっていて、4ドア4シーターのパッケージが「商品価値」に織り込まれています。

  そしてちょっと前までは、評論家がしばしば新型のDセグセダンに対して、車幅は1800mmを越えてはダメだ!みたいなことを盛んに言ってましたが、これがまったくの真逆で、ワイドなボディはとっても見栄えがして、都内の道路事情を考えても苦労するところなんてほとんど無いです。東京の中心部でも何気に増えているBMWの4シリーズ(3シリーズをワイド化)をみるとこれはこれで全然ありだと思います。予想外に東京の風景に馴染みますね。むしろ高級車であることを意識し過ぎたグリルの現行クラウンよりもずっと東京っぽいです(名古屋のクルマが当たり前ってのはやっぱり変かも・・・)。

  残念ながら前評判の割に思ったほどは売れなかった新型メルセデスCクラスも、先代から大きく車幅を拡大して登場して、スタイリングに関しての不満はだいぶ少なくなったとは思います。先代はというと、サイズもそうですが、日中の2車線道路でサイドに並んだときに、日産ブルーバードシルフィかトヨタプレミオみたいな側面をしていて、今のメルセデスの各モデルとはだいぶ質感に差があります。これがたった1度のフルモデルチェンジだけでライバルブランド(質感に関して先頭を走るのはアウディとレクサス?)と全く遜色ない水準まで上げて来ました。

  もう何度も街中で見て確認しているので、これはもうメルセデスの狙いなんだと思うのが、「フロントデザインのチョイス」ですね。Cクラスのフロントはなかなか立派で、正面からみれば「C」だか「S」だか分からないくらいです。よくよく見れば、CLAとCLSはほぼ瞬時に違いがわかってCLAはとっても・・・な印象を与えるのに対し、Cクラスは真上からでも見ない限りはDセグより上のクルマに見えます。レクサスISや3シリーズがそうですが、上から見るとトミカのミニカーを見ているような縦:横の比でしかないことがわかります。しかし上からの見た目なんてハッキリ言ってどうでもいいですけど。

  デザインも立派になって、4シーターセダンとしての価値も持つようになったCクラスですが、日本向けの搭載エンジンがややショボい直4ターボのみです。ここまで気合いいれてサスペンションまで高級なものに変えたのだから、間もなく登場すると言われる新しい縦置き直6ターボ(できれば自然吸気)まで用意して登場してほしかったです。以前から他のブログで言っているのですが、FRの直4サルーンなんて一体誰得?なんだろう・・・ってことです。とっても悲しいことに欧州メーカーが一斉にターボを使い出してから、いろいろとクルマの意味が変節してきています。ダウンサイジングがメーカー都合の我田引水のように使われ、コンパクトカーと高級サルーンの境目があっさりと「クロスオーバー」しています。

  ユーザーが「コンパクトカー」に求める条件と、「高級サルーン」に求める条件のどこに合致する点があるんですかね? メルセデスはその境目を意図的に壊し、「コンパクトカー」を求めるユーザーに300万円台の「メルセデス」を提案し、「高級サルーン」を欲しがるユーザーには「メルセデスの品格は700万円〜ですよ!」みたいな商売を仕掛けるのでしょうか? 先代に比べて格段に良くなったCクラスに決定的に欠けているピースが、「高級サルーン」に不可欠なマルチシリンダーのエンジンです。何故だろう?と思っていたら、どうやら年内にはV6(直6ではない!)とV8がいよいよやってくるそうです。一つは従来からあった「メルセデスAMG・C63」で今回は5.5Lターボに換装されて登場するそうです。もう一つは「メルセデスC450AMG」というV6ターボだそうです。なんでAMGが付くの?・・・乗り出しはどちらも1000万円オーバーかな?

  ちょっとまとまりの無い内容になってしまいましたが、簡単に結論的な「希望的憶測」を付け加えてまとめると、「メルセデスに楽な商売をさせるほど、日本市場は甘くはない!」ってことを他のブランドは示すべきではないですかね。例えば・・・ホンダは自慢の2Lターボをアコードに載っけて日本に凱旋させてはどうですかね。スバルはレガシィが自然吸気だけの設定になってCVTとの相性が一気に良くなりましたから、ここで6気筒ボクサーを積んで高級化を狙ってはどうでしょうか? そしてマツダは・・・AWD化したアテンザに秘密裏に開発しているという新型ロータリーを積んじゃえ! 「セダン市場」というと各メーカーともに近寄りたくないかもしれないですが、今や玉石混交の「いいクルマ」市場で、「ポルシェ・マカン」と「トヨタ・アルファード」が異種格闘技戦を繰り広げています。セダンは脇役でいいのか?

全く触れませんでしたが「E63AMG・S・4MATIC」のカタログ本体価格が200万円ダウンしました!


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↓V35スカイラインが55万円で売ってますよ!

2015年3月3日火曜日

アストンマーチン・ラピード と アキュラ・レジェンド

  福野礼一郎氏のレビューをまとめたムック「晴れた日にはクルマに乗ろう・総集編」が先日発売されました。かつて「クルマの神様」という一切広告を載せないクルマ雑誌を企画したこともある福野氏ですが、フェアな言論!という視点ばかりに神経が行き過ぎたせいか、「クルマの神様」はハッキリ言って誌面レイアウトのセンスが悪過ぎでした。クルマ雑誌の写真を見てガッカリしてしまうのはやっぱりマズいです。それなのに日本の自動車雑誌はスクープばかりに重点を置いているものが多く、擬装で全くディテールがハッキリしない写真を特ダネだとドヤ顔で出してくるのでツマラナイなと思っています。

  そんな気分をスッと晴れやかにしてくれるのがこの新しい「福野」ムックです。とっても晴れやかでいい写真が誌面の大部分を覆い尽くしています。そのほとんどのカットに福野さん自らが映り込んでいて、なかなかのナルシストぶりなのですが、例えばミスターGT-Rの水野さんが語ればそのクルマがカッコ良く見えてくるのと同じで、福野さんが乗るものは片っ端からとても良いクルマに見えてくるのでとても不思議です。余談ですが沢村(慎太朗)さんが微妙な表情で一緒に映り込んでいるクルマには少々複雑な感情が芽生えます。フェラーリでも嘲る規格外な変人ライターのオーラでしょうか・・・。オートカー・ジャパンの休刊は残念です。

  簡単に言うと、福野さんが乗る(評する)アストンマーティン・ラピードはこのクルマが持つ個性を存分に発揮して光輝くのですが、沢村さんが乗るラピードは「とらえどころがない」なんていうなかなか当意即妙な表現を、沢村さんの顔面が見事に表現していたりします。私のような乗る機会もまず無いド素人が読んでいると、ラピードというクルマのイメージが180度転換してしまいますね・・・。今回の「福野ムック」の写真を見て改めてこのクルマはどこから見ても隙がないデザインで、内装も2300万円という価格を納得させるだけのコーディネートで、一目見て専用設計部品の利用率が相当に高そうです。

  サイズは長さがおよそ5mで幅1930mmですから、新しく出るホンダのレジェンドに近いようです。完全3BOXのレジェンドに対し、リアがゲート式の新世代ラグジュアリーサルーン設計(パナメーラやテスラモデルS)になっているラピードなので、多少は意味合いが変わってくるかもしれません。純然たるスポーツブランドの「アストンマーティン」とメガ・コンストラクターの中では最もスポーティと言われる「ホンダ」。そして2300万円vs700万円という価格差3倍以上ですから、お互いに意識などしてないかもしれません。ただホンダとしては2代目NSXの発売と重なるわけですから、ホンダ並びにアキュラのブランドイメージを劇的に前進させるためにも、もっと新型レジェンドのデザインで「攻めて」も良かったように思います。ホンダの役員がラピードみたいなデザインのレジェンドに乗れば、日本の自動車メーカーもなかなかクールですね。

  もちろん人それぞれに好みがあるでしょうし、パナメーラやラピードのような「リアハッチ型」のラグジュアリーサルーンに違和感を感じる人もいるでしょう。レジェンド発売と同時に公開された「無限」のレジェンド用パーツをフル装備すれば相当にカッコいいですから、無理にラピードのような凝った造形を追いかける必要はないわけです。しかしホンダが再び輝くためには、メルセデス・BMW・アウディ・レクサス・インフィニティがひしめく「画一的プレミアム」路線ではなく、これらを一気に捲り倒すくらいの圧倒的なイマジネーションによる勝利を目指すべきだったのではないかと思います。新型レジェンドはすでに北米ではアキュラRLXとして発売されていますが、販売状況はとても好調とはいえません。堅調な収支を続けているホンダとしては大ナタを振いにくい状況ではあるのでしょうが・・・。

  アキュラがパナメーラやラピードを意識したようなラグジュアリー&プライベートサルーンを企画すること自体に無理があるという見方もあるでしょう。パナメーラやラピードですら大して売れていなのに、ホンダが未体験のジャンルに首を突っ込んでわざわざ参入するなんていうプランは役員からのゴーサインがどうせ出ないだろう・・・と設計陣は最初から諦めていたのかもしれません。あくまで私の推測に過ぎませんが、そんな消極的な印象がどうしても消せない新型レジェンドは発売2年間でアメリカ市場で輝くことはありませんでした。

  しかし2015年のうちに新型NSXの発売を計画しているホンダですから、トップレベルの性能を備えたスーパースポーツを投入するという意味では、ポルシェやアストンマーティンと肩を並べる存在になります。この新型NSXを成功させるためにも、アキュラのイメージを劇的に変えるような惹きの強いプライベートサルーンを作っておく必要があったのではないかと思います。まあ素人の浅はかな考えに過ぎないわけですが・・・。


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2014年12月17日水曜日

マセラティ・ギブリ 「大ヒット御礼!日本にも待望のアレがやってくる!」

  昔からのマセラティのオーナーにしてみれば、「あんまり安売りしないでくれ〜」と言いたくなるかもしれませんが、昨年から続くこのブランドの勢いはまだまだ止まりそうにありません。本来は「プレミアムブランド」のさらに上にそびえる「ラグジュアリーブランド」のマセラティが比較的手頃な入門車(ギブリ)を用意したところ、これが見事に世界各地で大成功を収めているようです。理由は何となくではなく、よ〜く解ります!700~900万円クラスのプレミアムカーを買う層にとって、近年では低価格車ばかりに力を入れるメルセデス・アウディ・レクサスの現在の戦略は全く魅力的に映らないのだと思います。郊外のディーラーに行くとAクラス、A3、CT200hが一番目立つところに置かれていて・・・ふと「ここはスズキやダイハツのディーラーか?」なんて想いが過ったりします。

  点検・メンテナンスでユーザーの囲い込みを図る郊外のレクサス店を訪ねると、休日には朝から点検のクルマが押し寄せます。やってくるのはCT、HS、ISといった日本上陸しての10年間にブームが来た歴代の廉価(入門)モデルばかりで、セレブが好きなクルマを贅沢に買っている!といったイメージとは全くかけ離れていて、失礼ですがこの光景に高級感なんてさらさら「ない」です・・・。メルセデスもアウディも大方は似たようなもので、いつ行っても暇そうな高齢者の客がやってきて営業マンとたわいのない長話をしているのが目に付きます。都心の一等地にある店舗ならだいぶ違うのかもしれませんが、東京の郊外の店舗はどこも押し並べて「緩い」です。高級車を販売するのに相応しい空間造りが必要だと、日本車ディーラーの庶民的な佇まいを激しい剣幕で叩く評論家の感性って一体何なんでしょうか・・・。

  いざアウディA6でも買おうと思い立って、試しにガチで見積もってみると、「アバント2.8」で約800万円、「アバント3.0」は1000万円を超えてしまう価格になります。これを高いと感じるか安いと感じるかは個人の感性の問題でしょうが、どうせA6アバント3.0に1000万円払うくらいならばマセラティ・ギブリにしておこうかなと思うのが割と自然な「所有欲」というヤツかもしれません。アウディには1000万円払えないけど、マセラティになら払える!っていう感覚です。もしくは最近日本でも受け渡しが始まったらしいテスラ・モデルSという高級セダンのEVが、何やらアウディA6には無い独特の魅力を持っていて気になったりします。アメリカではセレブの間でギブリとモデルSの人気に火が付いているのだとか・・・アウディはもう古い!確かに・・・。

  EVはどのモデルでも満タン充電の電力コストがせいぜい500円くらいだそうで、これで最大500km走れてしまうテスラ・モデルSは一旦買ってしまえばあとの維持費の安さは嬉しい限りです。月1000km走るとして1000~1500円程度の燃料代ですから、毎日ドライブに出掛けたくなりそうです。なんで日本メーカー はテスラ・モデルSのような魅力的な長距離EVを作らないのかなんだか不思議です。話題沸騰の燃料電池車は意外に水素がコスト高のようですし、注文殺到にもかかわらず年産700台ペースでまったく手に入る見込みがない「MIRAI」を発売する前に、レクサスからPHVで満タン充電で500kmをエンジンを使わずに走るモデルが出てきてもよかったのではないでしょうか。もしかしたら、ベンチャーメーカーのテスラのシェアを保護するために米国政府が主要な日本メーカーに対して何らかの圧力をかけていたのかもしれません。その代わりにテスラとのバッテリー合弁をトヨタにやらせてあげましょう!っていうカラクリなんでしょうか?

  実はテスラ・モデルSと並んで大型セダンとしては異例の成長を誇っているマセラティ・ギブリにも人気の秘密があります。実はこのクルマは、欧州などでは既に販売の大半をディーゼルモデルが占めているんだそうです。BMW320dやアテンザXDが日本市場で異例のヒットを遂げたのと全く同じ構図みたいです。そしてさすがはラグジュアリーブランドだけあって、日本市場向けにガッツリと下処理装置を配備して、日本の排出ガス基準をもすでにクリアしているようで、来年には日本にも待望のディーゼルが発売される見通しだそうです。そしてこれが現在のガソリンモデル(V6ターボ)よりも安いという戦略価格だったら!これくらいは当たり前のように仕掛けてくるのが最近のマセラティなので、ブランドのステータスや燃費などの経済性を考慮すれば、今の段階ですでにギブリに販売台数で軒並み負けているレクサスGS、Eクラス、アウディA6辺りのEセグプレミアムセダンはひとたまりもないでしょう。

  いままでが殿様商売だったということもないでしょうが、GS、E、A6といったEセグプレミアムセダンはそれぞれのブランド内でも販売が低迷していて、だいぶ肩身が狭い思いをしています。まだこのジャンルに参入していない周囲のメーカーはこの惨状と、これらのモデルの商品力の弱さを冷静に分析していたようで、マセラティだけではなくジャガーやキャデラックといったアメリカで伝統的に人気のある高級ブランドも虎視眈々とモデルのブラッシュアップを進めているようです。そして日本未上陸のホンダの上級ブランド「アキュラ」の最上級セダンがホンダ・レジェンドとして再び日本市場に参戦してきます。

  さらに「下」の一般ブランドからもアテンザやレガシィといったDセグセダンがワンサイズアップして新たに名乗りを挙げてきました。プレミアムブランド顔負けの素晴らしい内装設備を見せていて、よっぽどの成金趣味でなく日本人らしい中流意識を持っているのであれば、気持ちよく街中を走れる立派なフラッグシップセダンへと変貌を遂げました。今後はラグジュアリーブランドとプレミアムブランドと一般ブランドが入り交じってのなかなか活気のある競争を繰り広げられればいいですが、それほどセダン市場が大きくない日本ですから、このままではいずれかのモデルが販売台数減に見舞われて日本市場では廃止に追い込まれてしまうでしょう。その第一号は一体どのモデルになるのか?ギブリ・ジャガーXF・キャデラックCTS・GS・E・5・A6・フーガ・レジェンド・アテンザ・レガシィ・・・さてこの中で敗北して日本からフェードアウトしてしまうのはどのクルマになるのか?絶対に負けられない戦いが始まろうとしています・・・。


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2014年11月14日金曜日

スカイライン350GT vs WRX-S4 「至高のGTセダンとは?」

  クルマを嗜む人口がどんどん減っている・・・というデータが本当に正しいのかどうかはさておき、クルマを作る側のメーカーとしては趣味性の高いクルマを複数ラインナップするのは経営上非常に難しい時代になってきたようです。一国一城主義ではないですが、多くの日本メーカーにとって「勝負するクルマ」は1モデル限りというのが現実になってきています。そして各メーカーの絶対的な価値を象徴するような「絶対に負けられない」1台同士が、一般的な日本人がなんとか払える価格帯でガチンコになり、壮絶な死闘を繰り広げる販売合戦は見ていてとてもスピリッチュアルで、思わず感動のあまり「両方とも買います!」とか調子のいいことを言ってしまいたくなります。

  2014年に相次いで登場した日産「スカイライン350GT」とスバル「WRX S4」の2台は、どちらもまさにそんなブランドの威信を賭けたスペシャルなモデルです。意外なことにどちらも輸入車好きのミーハー?でクルマの良さなど、体感的にまるで分ってないんじゃないかと思うような言動が目立つ自動車評論家からは、やたらと厳しい評価が下されるケースが目立ちます。それでもそんな評論家の影響力など、今日の日本の良識ある自動車ファンにはまったく関係はないようで、雑誌のクソ評価とは対称的にも興味を持った人々が、クルマ離れなんて無かった!とばかりに、”地割れ"のように日産とスバルに殺到していて、どちらも予想以上の売れ行きを見せています。もしこれが売れなかったら日産もスバルもやる気無くしていじけちゃいそう・・・そんな空気すら善良なクルマ好きのみなさんは感じ取っているみたいです。

  両陣営(ディーラー)に尋ねたところ、日産側は「(スカイラインは)ライバル不在の孤高の絶対性能&コスパだけど、今の日本人の購買力にはやや疑問で弱気です・・・」という主旨の説明がありました。本当はもっと高く設定したいけど、国産ブランドではこれが限界という価格(400~600万円)に収めた自他ともに認める謙虚でお買い得なクルマです。もしこれをさらに作り込んで1000万円を超える価格にしても、マセラティなどの一流ブランドに肩を並べるにはインフィニティを日本に本格導入して、それを浸透させて・・・となかなか気の長い売り込みプランが必要です。さらに本音を言うと1000万円超の金額をクルマに注ぎ込めるアッパーな顧客は、既存の日産ディーラーの設備ではとても歓待できないみたいです。

  一方スバルは、「S4はやたらとスカイラインと商談でガチンコになるんですよ!」とこちらはやや一方的にライバル意識がメラメラのようです。最初からS4だけを目当てにしている客には、S4のポテンシャルを相対的に伝えるのに良好なセールストークかもしれないですが、実際に乗り比べてみると「GTセダン」としても両車の方向性は全くと言っていいほど違います。まあ「宣伝文句」というのはときにとても厄介なもので、スバルと日産の今回の場合はそれぞれに不足している部分を盛んにアピール合戦している印象です。日産がスカイラインで掲げる「万能・最速HV・圧倒的な潜在能力・プレミアムセダン」というのも、スバルがS4で掲げた「高級感・洗練・一体感・革新」というのも、コンセプトが目指した本当の価値と向き合っていないような気がするのですが・・・。

  始めにも書きましたが、どちらもとても素晴らしいクルマです。年がら年中スーパースポーツに乗っている評論家から見ればツッコミどころがある走りかもしれないですが、どちらもクローズドなコースでアクセルを踏み切れば、息切れすることなくゼロ発進から10秒足らずでリミッター速度に達する能力の片鱗を感じられます。どれだけ踏んでも底が見えない強靭な心臓に加えて、どちらも市販車で世界最高水準の「受動安全性」と「予防安全性」を備えています。その実力は総合的に見ても、「安全性」を喧しいほどに盛んに謳っているメルセデス・VW・レクサスを軽く上回ります。ただし日産もスバルも悩ましいところは、走りを愛していてドライビングに自信がある頑固なオヤジ層の間に支持基盤を持ってますから、完全に女性向けに作られているCクラス、レクサスIS、ゴルフのように「安全性」を前面にだしてアピールするのは逆効果という点です。

  素直にGTカーとして「世界で一番安全なクルマですよ!」とシンプルに言えばいいのに、「プレミアムが〜」だとか、「磨きぬかれた洗練」とか、回りくどいだけじゃなく、本質すらもねじ曲げてしまうような「やぶ蛇」な宣伝文句が飛び交っています。スカイラインの足踏み式サイドブレーキだったり、旧態依然なパワーシートを「標準装備です!」とドヤ顔で言ってしまうところが、実際のところ気になってしまいます。クルマの基本性能は申し分ないのですが、シート・ステアリング以外の部分の装備にあまり手が回っていないのが残念すぎます。プレミアムブランドが盛んに争うポイント(セレブな奥様を喜ばせる!?)がどうも分ってない気がします。最初から「走り」にだけ集中したGTセダンなんだ!って言っておけばいいですし、日産の開発陣の頭にも「硬派な男のGTセダン」というイメージが明確にあったはずです。「プレミアムとは呼ばないで!」くらいの矜持があっても良かったのではないでしょうか?

  「6気筒エンジンではどこも日産には太刀打ちできない!」と世界で評される自慢のV6にハイブリッドを組み込み、近年のGTカー開発の肝となっている燃費をも大幅に改善したスカイライン350GTは、すでに発売されているフーガHVの弱点を克服する形で登場しました。GTセダンならばハンドリングをおろそかには出来ないという強い想いから、ステアバイワイアを標準で装備してきました。賛否両論あるようですが、”違和感がある"とか言っている人の多くは雑誌の受け売りなんじゃないか?と思っています。本質的には欧州で絶賛されたフォードとマツダが協力して開発したハンドリングの味にとても近いです。まあ確かにハンドルの効き始めるところで手応えが変わらないのを「違和感」というのかもしれないです。それでもマツダのようなクイックなハンドルに慣れた人なら、その性能の高さに心が震えるはずです。

   ハンドリングだけでなく、フーガHVから評価が高かった「1モーター2クラッチ」によるトヨタを超えて滑らかな発進加速は、ドイツ勢ごときには絶対に辿り着けない極致です。トヨタ(レクサス)もアイシンAWが作るキックダウン時でも超絶に滑らかな8速ATを使っていて、BMWなどのZF製8ATに比べて圧倒的なアドバンテージを持っていますが、日産はここに照準を合わせたフィールを見事に作りだしています。日産、トヨタに追従しているのがマツダが内製している「湿式多板方式」を採用した6ATくらいなもので、この3ブランドのATが醸し出す極上のドライブフィールに比べれば、BMW(8AT)もVW(6湿式DCT)も・・・でしかないです(悪くないですけど・・・)。そしてあまり言いたくはないですが、メルセデス(7AT/7DCT)とスバル(8CVT)は「やり直し!」と言いたいレベルです(熟成不足・・・)。

  さてすでに処刑してしまったWRX-S4ですが・・・。CVT以外のところはいろいろ頑張っています。スバルもCVTの至らなさを理解しているようで、いよいよ「アクセル・レス」なクルマ作りへと方向転換しているようです。WRX-S4の最大のセールスポイントが、高速道路での自動運転モードです。カメラで車線を確認しステアリングまで自動的に動かす機能がついています(レガシィには無いそうです)。なるほど・・・究極のGTセダンですね。私は買おうとは思いませんが、いろいろな人に訊かれてこの話をすると、「それってスゴいね!」とかなり前のめりになることが多いです。ドライバーズブランド・スバルという先入観がなければたしかに「スゴい!」かもしれません(300psはただの飾りか?)。

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2014年6月18日水曜日

メルセデスE63AMG・S・4MATIC 「都心に蠢くブラック・シャーク」

  「クルーズカー」や「GTカー」をあれこれ考えようという主旨でこのブログを始めたのですが、なんだか私自身のマインドが変化したこともあるのでしょうが、「別に高級車を田舎道で走らせてもツマンナくないか?」というちょっとした「自己矛盾」に陥ってしまいました・・・。とても当たり前のことなんですが、人口が多い地域では道路が整備されていて、ドライブには快適と思いきや昼間は渋滞で気持ちよくなんて走れないですし、結局は整備された道路は住宅地にamazonなどの拡大するネット通販の品物を届けるクルマが、1車線塞いで停まってたりすることがだんだんと多くなってきたように感じます。

  それなら人があまり住んでいない方へ行けば良いわけですが、需要がない道路というのは荒れ放題だったりして、夏は車体に傷がつきそうなほどに草生い茂っていて、冬は冠雪&凍結で大きなリスクを抱えながら走らなければいけません。もちろんこんな道を好き好んで走る人は多くないですから、いつ行ってもガラガラでその点では大満足なんですけど、さすがにこんなルートをジャガーFタイプで走ったら、いろいろ神経をすり減らしてしまいそうだな・・・、だったらスズキのジムニーで良くない?って思ってしまうわけです。しかしジムニーでドライブし始めたら、いよいよ「ぼっちドライブ」になっちゃいそうでそれも嫌ですね・・・。

  とにかく日本では(東京近郊では)ゆったりとジャガーを走らせるような、理想的なドライブロードなんて幻想に過ぎない!ということに気がついてしまったわけです。日本でカーライフを営む上で、投資効果が高いクルマというのは結局のところ、昼間のフォーマル・リムジンと深夜のプライベート・GTサルーンだけなんだなと・・・。よってブログ名も「フォーマル・リムジン or プライベートGTサルーン」に変えなきゃだめですね。ということで今後はここに主眼を置いて想いのたけを書いていきたいと思います。今後ともよろしくお願いいたします。

  さて今回は、最近気になって仕方がない「E63AMG・S・4MATIC」を語りたいと思います。なんでこのクルマに夢中になっているかというと、いろいろな世界観が複合的に絡みあって、このクルマ1台の中にかつて憧れてきたいろいろな名車の要素が入っているように感じるからです。クルマにいくらか興味があった大学の頃の憧れはBMWのE39M5でした。あの頃のBMWのデザイン、特にE39はとても良かったように思います、実に感性に響きました。その後のモデルはなんだか「難解」になってしまって残念でしたが・・・素人な意見ですがバングルさんはホンダをパクリ過ぎた?のが大失敗な気がします。

  E395シリーズのあと、印象に残るデザインの高級サルーンは3代目アウディA6と5代目マセラティ・クワトロポルテが、先代のイメージを大きく打ち破って素晴らしかったですが、この3台ってなんだかんだで全て日本人デザイナーの手によるものなんですよね。結局は自分の感性は日本人特有のフィルターから逃れられないのかな?なんて不自由すぎる自分の能力に失望感もあったりするのですが、やはり新型コルベット(C7)を見てデザインに違和感を感じるなと思ったら、韓国人デザイナーが起用されているのが後からわかってなるほど!と納得したりしてます。

  ちょっと横道それましたが、「E63AMG」というグレードが高性能セダンの先駆的存在であるM5にインスパイアされているという、性能面でのデジャブ感もありますが、W212系Eクラスのどことなく日本車調のルックスもなんだか親しみが湧いてきます。メルセデスという絶壁の高級感がだいぶ削ぎ落されて、Sクラスとの格差が果てしなく広がったとして、世間ではなにかと評判が悪いようですが、クラウンの等身大のライバルみたいな佇まいには親近感すらあります。ベースモデルのEクラスはカタログ価格をみるととても「親近感」は抱けないですけど、最近では底辺グレードを中心にバナナの叩き売り状態になっているとか・・・。

  先代クラウンみたいなデザインのセダンボディにV8ターボを押し込んだスポーツカーって聞くとなんだかワクワクしませんか? マジェスタの方向性を完全にスポーティに振ったみたいなクルマです。先代のマジェスタにもかなりの憧れがあって、V8廃止&ロイヤルと同じフェイスで、現行には惹かれる部分が少なく寂しく思っていたところだったので、「E63AMG」はそのイメージも上手く拾っているなと感じます。

  そして極めつけは、加速性能で日産GT-Rに迫るという点でしょうか。一度はGT-Rを所有してみたいなと思いますが、E63AMGならば夜の高速道路をGT-Rとほぼ同じテンションで楽しめてしまいます。AWDなので当然といえば当然ですが、メルセデスの高性能ブランドイメージを牽引する「SLS AMG」よりも優れた加速性能を持っているとメルセデスが公式に発表しているくらいですから、「E63AMG・S・4MATIC」はある意味ではメルセデスのフラッグシップサルーンと言ってもいい存在です。あのメルセデスの頂点に立つグレードのクルマならば多少は高くても所有する満足度は自然に高まります。乗り出しで1900万円くらいになるのでしょうか・・・むむむ(やっぱ無理だ・・・)。


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2014年6月10日火曜日

BMW・VISION FUTURE LUXURY 「BMWもREBORNする?」

  BMWのラインナップが増え過ぎて、マニアでもない限り全グレードなんて把握できないくらいになってしまいました。それでもグローバル販売の「重心」は今も尚、多くの市場で売れている3シリーズや5シリーズが担っていて収益の柱であることは変わっていないようです。しかし時代ともに市場のトレンドは変化し、かつてBMWがメルセデスから奪い取ったD/Eセグプレミアムカーのシェアを、今度はアウディや(比較的)低価格で高品質を掲げるレクサス・インフィニティそれにヒュンダイの上級グレードなどに脅かされつつあり、BMWも年々商売がやりにくいと感じてきているようです。

  BMWは1990年代に栄華を極め、2000年代中頃までは好調を維持していましたが、2004年にドイツ以外の地域(米国サウスカロライナ)での生産が始まり、廉価グレードのBMWが世界にバラまかれ年産100万台を超えたあたりから変調が始まりました。現在では南アフリカ・インド・中国の新興国3拠点を中心に生産能力を増強しつつあり、グローバルで年産200万台までの拡大を目指しているといわれていますが、先進国を中心に販売が伸び悩んでいて150万台前後で足踏みが続いています。

  専門家の分析によると、BMWは従来は高性能セダンに特化した技術開発をコアコンピタンスとして、独自の地位を築いてきましたが、その一方で量産化へのコスト管理や小型車開発技術は苦手としていました。それでも経営陣は業界トップクラスの収益体制、具体的に数字を挙げると総資本利益率(ROI)で26%だそうですが、に固執しつつも生産台数を倍増させるという無謀なプランを強硬に推し進めたため、徐々に機能不全に陥ってきているといわれています。ちょっと悪口を書くと、トヨタとはとても比べ物にならないお粗末なコスト管理の元で作られた3シリーズが、はるばる南アフリカから日本まで運ばれてきて、販売コスト&利益を賦課して最終的に450万円とかいう本体価格で売られています。トヨタは愛知県で3シリーズよりも高品質の部品を使って、同じようなクルマを作って約250万円で売っているのです。BMW離れは必然の成り行きと言えます。

  先進国のユーザーがBMWに求めるものは、ドイツで作っていて高品質で先端技術を盛り込んだ、唯一無二の高性能セダンだったりするわけですが、その期待にある程度は応えることができるであろう「BMWらしい」モデルを日本で買おうとすると、もっともお手頃なものでも本体価格がなんと902万円!の「535i」というグレードになります。さすがはROI 26%!といったところでしょうか・・・。とりあえず「一般論」として日本で新車のBMWを買うなら1000万円以上のものじゃないと「満足」はできないと思います。失礼千万ですが、本来のBMWの「ユーザー像」に適った人々の意見を要約すると、日本の津々浦々で見られる1000万円しないモデルを満足そうに乗っている人は、「ブランドの本質」を気にしない、あるいは分らない人達と見做しているそうです・・・恐ろしや。

  ちなみに日本で買うと乗り出しで1000万円を超えてしまう「535i」はアメリカではこれよりも相当にやすい55,100米ドル(約550万円)で買えるのですが、それでも10,000米ドル程度安い日本や韓国メーカーのライバル車に徐々にシェアを奪われているようです。まあ世界ではそんな評価に甘んじているクルマに1000万円も払うならば、とある著名なアメリカ人ジャーナリストが「自動車史上で最も完璧なクルマ」と呼んだレクサスLSを買った方が良さそうだなと思うわけです。

  そんな曲がり角を迎えていたBMWが、いよいよイメージを一新するような次世代モデルを次々と発表しています。今やBMWジャパンが最も期待しているといっても良いモデルが小型EVの「i3」です。このクルマをBMWが手掛ける必然性があったのか?という疑問はとりあえず置いておいて、デザインを軽視して普及に失敗した日産リーフや三菱Iミーブといった国産EVとは全く別次元の「ワクワク感」を素直に評価したいと思います。いよいよBMWにも1000万円以下(半額の500万円ほど)でも買う価値のあるクルマが出てきました。

  アクセラを押しのけてWCOTYデザイン賞を見事に獲得した「i3」とほぼ同時に発表された「i8」もとても興味深いモデルです。デザインが素晴らしいだけでなく、BMWらしい4座の「グランドツアラー」で得意なセダンではなく、ポルシェ911のようなタイプのクルマになっていて、2000万円という価格を忘れてあれこれと使い方が想像できます。3シリーズなみのサイズがあるので、スポーツカーにありがちな窮屈さは軽減されてそうです。もしこれが1000万円前後で発売されていたら、かなりのバックオーダーを抱えて「3年待ち」とかいう事態になりそうな気がします(だから2000万円なのか・・・)。

  そしてこの2台のEVとともにBMWの新たなデザインコンセプトを示しているのが、北京モーターショーで公開された「VISION FUTURE LUXURY」という7シリーズに変わるフラッグシップサルーンの原型と思われるショーカーです。7シリーズでは、メルセデス・マセラティ・レクサスに対抗するだけの魅力が足りないのは誰の目にも明らかだったわけですが、その3ブランドに真っ向から挑む「ラグジュアリーカー」として、局面打開を図る意図がよくわかります。特に素晴らしいのはエクステリアで、現行のSクラス・クワトロポルテ・LSの3台は外装がやや保守的で革新性に乏しいのが「玉にきず」だったりするわけですが、BMWがこれをそのまま製品化するならば、デザイン面で優位に立てそうな実力を感じます。

  内装はライバル3車と甲乙付け難い高品質なもので、去年FMCで話題になったSクラスの内装をもキャッチアップした先進性と世界観を持っているのがわかります。シフトレバーが存在感を発揮しているのがBMWらいしなと思います(さすがにサイドブレーキは無いですが)。これまで敢えて7シリーズを選んできた人の多くは、ライバルモデルには希薄な「ドライバーズカー」としての価値を評価してきたと思いますが、その伝統をしっかり受け継いでいるところに、ライバルブランドの模倣ではない!という気高いプライドを感じます。


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2014年5月20日火曜日

マツダ・アテンザ 「スカイラインとVIPカーの隙間」

  自動車雑誌を開くと、最近では小さなモデルばかりが多いことに気がつきます。読んでいる世代の多くが、暇な引退世代だったりするようで、ライターの皆様の文章もまさに高齢者ユーザーをターゲットにしたものが多い気がします。BMW1シリーズ、メルセデスAクラス、VWゴルフ、アルファロメオジュリエッタといずれも、「日本車と同じように手軽に乗れます!」みたいなことが強調されている気がします。「ターボエンジンは低速トルクがあって街乗りでも乗り易い」などと言われていますが、そんなことを強調されても全く欲しいとは思わないのですが・・・。

  日本市場全体が高齢者中心だから仕方のないことですが、もっと乗っていて気分がいい「優雅な」クルーズカーが欲しいなと思っているので、Cセグ以下の「スモール」や「ミニ」の記事は飛ばして読んでしまいます。そうすると「Car and Driver(日本版)」などは、ほとんどの頁を飛ばしたあげく、「月間販売台数」と「オーナーズクラブ紹介」を過ぎ「定点観測」に辿り着きます。この頁は東京の青山で通るクルマを観測するというなかなか面白い企画なのですが、そこに掲載されるアルファ166とかを見て、「いいなあ〜」と思ってしまいますね。

  仕事の帰り道に日産の新型スカイラインを見かけました。前々から思っていたのですが、このクルマはどうも「貧相」でダメですね。事前の期待が大きすぎたのもあるのですが、どうも高級サルーンとしてグッとくるものが無いのです。最も気に入らないのが側面窓がむやみやたらと広いことです。やはり高級車たるものはキャデラックCTSのように高くて特徴があるショルダーラインこそが命です。レクサスISも先代からデザインが飛躍的に進化しましたが、最も高級車然な雰囲気を与えているのが、少々過剰気味とも言えるショルダーラインです。

  スカイラインは車幅の割に小さく見えるのは「なで肩」なショルダーラインによるところが大きい気がします。車高を低く見せる4ドアクーペ風なアプローチとも言えますが、結果としてなんだかシルビアを少し大きくしたイメージに収束してしまい、高級感が損なわれています。デビュー時には随分と話題になったメルセデスCLSやCLAもまた「なで肩」デザインなので、個性的なスタイリングではありますが、どうも重みがなくやはりやや貧相に見えます。

  ただし「なで肩」は悪いことばかりではありません。かつてマークⅡの兄弟車として発売されていた、トヨタ・ヴェロッサというセダンも全体的に軽さを帯びた「なで肩」デザインだった為に、当時のマークⅡ需要を担っていた「VIPカー」愛好家から嫌われ、販売不振のまますぐにモデル廃止に追い込まれました。その希少なシルエットは皮肉にも、現在では同時期のマークⅡとは違って古さを感じさせない良さがあったりします。それ以上に重要なのは「なで肩」はVIPカー愛好家から敬遠されるという点です。

  VIPカーとは日産のシーマ、グロリア、セドリック、トヨタのセルシオ、マジェスタ、クラウン、マークⅡなどの中上級セダンをベースにした改造車を指します。暴走族やローリング族の御用達車種として親しまれた結果、やや反社会的なイメージが強くなり、日産もトヨタも企業イメージを守るために、これらのモデルを廃止したり、大幅に値上げするなどしてシーンの幕引きを図っていますが、ピーク時はクラウンもマークⅡも月販2万台を超えていたこともあり、まだまだタマ数が多いようで街中でもよく見かけます。最近ではいよいよ発売から8年が経過したレクサスLSなどこれに加わっているようです。

  昔からスカイラインはこれらVIPカーとは一線を画してきましたが、新型スカイラインもまた高級化が進んだと言われつつも、伝統のポリシーをある一面ではしっかりと守っているのだなと気づかされます。「VIPカーと思われたくない!」そういう意味では新型スカイラインを敢えて選ぶ意味はあると思います。ボディがまだまだ小振りなレクサスISに関しても同じことが言えますが、どちらにせよ「ラグジュアリーでプライベート感がある」クルーズカーのイメージが足りないですね。どうも2台とも冒頭で述べたような「高齢者シフト」をメーカーが意図しているように感じます。

  「VIPカー」か?「高齢者向け」か?という絶望的な選択をユーザーに強いている限りは本格的なセダン人気はやって来ないでしょう。そんな状況の中から現れ、話題をさらっていったのが、マツダ・アテンザだと言えます。先代のアテンザはスカイラインのようなやや小振りでスポーティさを売りにした、セダン/ワゴン/ハッチバックの3タイプあるDセグ車でしたが、現行のアテンザは「VIPカー」に仲間入りしない程度に立派で、「スカイライン」のような貧相さを排除した高級感溢れるデザインを取り入れたセダンが大きくイメージを牽引しています。そして一応、派生車種といった立場でホイールベースまで違うワゴンも設定されています。

  マツダのデザイナーがセダンの魅力を引き出すために、「非VIPカー」で「非スカイライン」という考えを持っていたかどうかはわかりません。しかし実際に国産・輸入を問わず現行モデルの3BOXカーを選ぶとしたときに、これまでは無意識にアウディA6やBMW5に引っ張られてしまっていた人々(実際にこのクラスの輸入車シェアはかなり高い)にとって、国産にも選択肢が出来たと感じられる状況へと変わってきたように思います。このアテンザが切り開いた道を辿って、今後はレガシィ、レジェンド、フーガがさらに趣向を凝らして登場してくれば、「セダンが面白い」時代がやってくる予感がします。

  
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2014年4月10日木曜日

BMW M5 「過去のクルマか・・・?」

  「BMWを買うなら絶対にこれ!」みたいなことを言う生意気で世間知らずなアホが10年前にはありふれていたけども、最近じゃ成人式のアンケートで乗りたいクルマの上位にランクインするのは「M5」じゃなくて「BMW(?)」らしい。確かに今どき「現行M5」を大都市の中心部以外で乗り回している人を見かけると、ほぼ例外なく「穏やかな顔」で「眼光は鋭い」。推定される職業は「不動産経営」「貸金業」「水商売」・・・。

  一方で「現行3シリーズ」に乗っている人は「眼が死んでる」。そして推定される職業も「不動産経営(市役所勤務の公務員)」「貸金業(農協勤務)」「水商売(学校の先生)」くらいですかね。「イメージで語るな!」って怒られそうですけど、3シリーズ乗って老後の心配も無いならば「まったく不自由ない生活」じゃないですか?うらやましい限りです。

  ちょっと話が変わりますが、とあるブログでゴルフに乗っている人が、トヨタアクアが売れまくっている状況を悲観して「趣味のクルマ」を買う人が少なくなって嘆かわしい!とぼやいておられました。・・・この人は前々から思っていたのですけど「天才」。つっこみどころがあり過ぎて頭がヘンになりそうです。そもそも「VWゴルフ」ってどう考えても趣味のクルマじゃないですよね?

  やはり趣味のクルマの代名詞といったら「M5」かな。もちろんトヨタ86だってスズキスイフトスポーツだって「趣味のクルマ」ですけど、あくまでフェラーリやランボルギーニのように形から入るタイプ(怒られそうだ・・・)。やっぱりM5はそれらとは完全に一線を画す存在。「外装デザイン」も「車内の質感」も「乗ってからの加速」も、わざと「特別感」を出そうとしないところがBMWの究極的な「美学」。でもとりあえず抜群に速いし300km/h(出したことないから分らないけど・・・)出ちゃうと言われても十分納得できます。

  さてなんで今さら現行M5かと言いますと・・・、ジュネーブMSで登場した「7シリーズクーペ」にがっかりしたからです。M5の「コンサバセダンデザイン&超絶本格性能」とM6の「究極的ラグジュアリー感」この対極の2トップこそがBMWの頂点には相応しいと思うのですが、7シリクーペこと「ピニンファリーナ・グランロッソクーペ」の無機質さとマセラティの後追い感はいかがなものかと。こんなことを言っては失礼千万ですが、このクルマを見てるとBMWのグリルってプレミアムブランドの中でも超絶にダサいなと感じてしまいます(シルバー着色はやめて〜)。


  
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2014年3月31日月曜日

メルセデスCクラス 「恐るべき説得力で電光石火の〇〇退治!」

  いや〜これは驚いた・・・!ってのは去年の暮れの段階での概要が明らかになった時の素直なリアクション。そしていよいよ日本での発売も夏に予定され、ドイツでは試乗会が始まったタイミングで、輸入車大好きな評論家の皆様が「うふぉ!うふぉ!」とものすごいテンションで絶賛合戦を繰り広げております。確かにこれはスゴそうだ・・・。「レクサスIS」「VWゴルフ」「マツダアクセラ」「日産スカイライン」と各メーカー渾身の1台が次々と発売されていますが、それらを全部まとめて超えてしまうほどの「破壊力」がメルセデスの新型Cクラス(W205)にはあります。

  思えばCクラスは「Dセグセダン」というクラスの中で、それほど頭角を現すクルマではありませんでした。やはり世界でも有数の「メルセデス」というブランドの中での立ち位置は低く、「ベイビー・メルセデス」と揶揄されるポジション。この"蔑称"の意味するところはメルセデスが「全く本気を出していないクルマ」という厳しい評価を受けてのもの。よって本気で相手にはしない人も多かった。確かにW204(先代)までのCクラスは「控えめ」なクルマで、400万円以上という車両価格を考えても金持ちのオバさんくらいしか似合わないものでした。

  さらにモデルチェンジがSクラス、Eクラスの後に回されてしまうということもあり、既発のSやEのデザインをモデファイした内外装はデビュー直後からどうしても印象が薄くなってしまうという不運な境遇でもありました。当然ながら業界全体の流行からも遅れがちで、場合によってはVW、ホンダ、マツダといった一般ブランドのDセグよりも古くさく見えてしまうなど、プレミアムカーとしての威厳すらも満足に保てない部分がありました。もちろん全てはこのクラスで勝負しようとしないメルセデスの方針が原因です。Cクラスを豪華に作るとSやEのシェアが奪われるという当然のマーケティング上の判断ではありますが・・・。

  しかし市場環境は2000年代の後半から大きく変わりはじめ、プレミアムカーではなくエコカーを好む高所得者層が現れるなど、メルセデスのターゲットとする層の嗜好も多様化が顕著になりました。いよいよメルセデスも考えを改めて、Cクラスの下に新たにA/CLAという入門モデルを設定し、その最廉価クラスから比べると明らかに差がつくほど魅力的なCクラスを新たに発売して、多くの新規顧客を呼び込みブランドのすそ野を拡大する狙いがあるようです。これまでCクラスが負ってきたややネガティブな役回りはA/CLAに受け渡し、新型Cクラスはまさに「脱皮」しました。

  先代まで批判が強かったエンジンは、ターボとディーゼルが既に用意されているようで、ハイブリッドも後から追加され3種類のユニットを揃えるBMW3のスタイルを踏襲し、購入者にもっともハマるものを「選ばせる」というスタンス。ちょいとびっくりしたのが6気筒モデルをガソリンでもディーゼルでも用意しないという「割り切り」です。直4のFRという設計は道義的な問題も感じるのですが、メルセデスがスバルやマツダのフィールド(直4のDセグ)で堂々と戦おうという姿勢は評価したいです。

  出力面では必要十分なレベルしか用意しないけれども、それ以外の部分では、ややつけあがり気味の「一般ブランド」を一気に突き放すというなかなか「あっぱれ」なプレミアムブランドとしての立ち振る舞い。そしてもちろんしっかり保険も掛けていて、Cクラスを選ぶ必然性を確保するための秘策が、このクラスでは例を見ない「エアサス」の導入。これにはレクサスの開発者も泡を吹いたのでは? ラグジュアリーとスポーティを高度にまとめ上げた傑作車である現行レクサスISがすでに丸裸にされていて、まさかの正攻法によるCクラスの反撃。

  マセラティのような高級イタリア車的な内装を取り入れてドイツ勢と対峙したはずのレクサスISに対して、今度のCクラスはより深い「マセラティ的官能」へ大きく接近して応戦。デビュー時にはBMW3や先代Cクラスには確実に完勝した現行のISですが、このCクラスの出来映えは見事で完全に抜き返されました。福野礼一郎というジャーナリストが、自身の最新作で「強調」していたこと、それは「レクサスISにやられたBMW3は年次改良ですぐに抜き返した!ドイツメーカーの執念はスゴい!」というものでしたが、メルセデスもまた「ラグジュアリー」において、ドイツメーカーらしい執念を見せ、レクサスに強烈な一撃をお見舞いしたように思います。

  確かにまだまだ「Cクラス」というと「いい年したオッサンが乗るクルマではない!」という意見もあるでしょうし、社会的身分が高い人には乗りたくても乗れないという人もいるでしょう。やはり世の中「プライドを持って生きる」ことはとても大切ですので、そういう意見もまた「もっとも」だと思います。「偏見」と言ってしまうと語弊があるかもしれませんが、まだまだDセグが高級車の中心を担うことにはやや違和感があります。

  しかし社会の変化よりも一足早く、メルセデスとレクサスは「ガチンコ」のバトルをDセグプレミアムで勃発させました。もはやCクラスやISを「本気ではないクルマ」と言う人は少数派じゃないかと思います。組織に属さない自由人にとっては、プライベートカーとして、何かと使い勝手も良く満足できるクルマが驚くべき短期間で「2台」、思わず衝動的に買ってしまいそうですね。それでもとりあえず後悔することは無さそうです。(余談ですが、BMWというブランドは硬派なんだなと改めて思いますね・・・)


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2014年2月26日水曜日

マセラティ・ギブリ 「このクルマで月産4万台はちょっと・・・」

  高級車にとってはどれだけ売れたかはあまり重要ではないですが、マセラティは新しい戦略の中でセダンとSUVの合計2車種を追加し、グローバルで年産4万台を目指すと発表しました。プレミアムブランドにとっての4万台/年はというと・・・、メルセデスとBMWが日本で1年間に売る台数くらいです。しかし全車最低でも1000万円以上のマセラティと比較してもまったく無意味です。日本ではBMWとか高級車として扱われていますが、アメリカでは欧州高級ブランドとしてはマセラティ、メルセデス、ポルシェが「御三家」として人気と権威があり、その一方でBMW、ジャガー、アウディなどはスポーティブランドでインフィニティ、アキュラ、レクサスと同じような意味合いみたいです。

  ちょっと余計ですが、日本で売っているメルセデスの安いのはアメリカにはラインナップされていません。北米メルセデスは30000ドルの価値に満たないクルマは置かない方針があるようですね。そのかわりにスマートブランドがあります。よって日本ほどメルセデスの低価格化は進んでいないです。底辺が30000ドルのメルセデスに対して、マセラティのボトムグレードのギブリが66000ドルです。いやまてよ660万円でマセラティが所有できるならとアメリカ在住の人なら思いそうですね。並行輸入業者に頼めば?なんて考えが頭をよぎりますね。マセラティに乗りたい!と強く思う人は数十万人?それ以上はいるでしょう。

  アメリカ価格ならマセラティの戦略もわかりますが、日本価格は940万円! 蛇足ながらメルセデスCLSが北米で72000ドル、日本で945万円というほぼ同じような価格帯で、日本でも人気を博したので、ギブリも同じようになんとか売れるだろうという見通しか。こういうクルマって場所によっては需要はとてもあって、東京に点在する住みたい街ランキングの上位になるようなところの集合住宅駐車場ってかなり見栄の張り合いがあるみたいです。私のマンションは幸いにもステップワゴン、ボクシー、ハイエース、ラフェスタという並びなので、どんなクルマでもいいので気が楽です。

  東京吉祥寺で見かけたデザイナーズマンションは小さな青空駐車場にアウディS5、ボルボV60、レクサスCTの3台でしたが、なかなかプレッシャー感じそうな配置だなと思いました。都内のさらに高級な家賃50万円以上みたいなマンションの地下駐車場ではさらに凄いレベルのプレッシャー合戦がありそうです。赤坂ミッドタウンの地下駐車場にマーチが停まってると思ったらBMW1シリーズだった!なんて錯覚してしまうほどに高級車のオーラって凄いんですよね。1800mm幅の国産セダンでもランボルギーニの隣りに停まると5ナンバーに見えてしまいます。ワイドローのシルエットはかなり錯覚しますね。

  マセラティの活躍する場所はこういう地域なんだと思いますが、このギブリは1900mmオーバーの車幅が実は最大のセールスポイント。このクルマならば隣りにヴェルリネッタがこようがウラカンがこようがとりあえず貧相に見えることはないでしょう。他の地域ではネガティブな要因になる1900オーバーの車幅なんですが・・・。逆に内外装の質感はこれまでのマセラティよりもだいぶ落ちる印象で、内装が気に入って買うという人は稀なケースでしょう。ギブリが欲しくてディーラーに見に行ったらクアトロポルテの内装の格差を見せつけられて、さらにグランツーリズモの内装も見たらさらに大興奮で、もうギブリのことは忘れているかも。全てのモデルの内装が極上がこのブランドの魅力ではあったんですけどね・・・。


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2014年2月20日木曜日

スカイラインHV 「プレミアムを驚かす・・その根拠は?」

  プレミアムカーとは何か? ブラックジョークをひとつ、「新車販売時に多額のプレミアム(利回り)が計上されていて、買ってすぐに中古車価格が約半分まで落ち込むクルマ」。よってそこまで下がらないフェラーリなどはプレミアムカーではないようです。とりあえず値落ちさえさせれば何でもプレミアムカー? 半額まで下取りが下がるのに最低でも5年以上はかかる軽自動車やミニバンは間違っても該当しないわけです。

  さて本体価格450万円のV6HVセダンに生まれ変わった新型スカイラインですが、どう考えても「即時半額」というほど下取り価格が下がるとは思えません。よって結論としては「プレミアムを驚かす」云々の前に新型スカイラインそのものがプレミアムでは無いわけです。そもそもこれだけのクルマが450万円ってどう考えても安過ぎる。せめてプレミアムカーを名乗るなら、レクサスのように車体価格にぎっしりと「ディーラー入場料」分を賦課するべきだったかもしれません。

  しかし残念なことに日産系ディーラーには、アレな人々が喜びそうなラウンジなんてないです。GT-Rの水野さんは専用の商談ルームを作れって凄い剣幕で主張したそうですが、その点に関してはこの人はレクサスと気があっていたのでしょう。それでも硬派な日産(パンチパーマの元ヤンがクルマ開発してます)からしてみたらレクサスなんて女々しいと映るでしょうし、レクサスのやり方は全てが大嫌いなんだろうなと思います。そしてその想いがそのまま「なぜ?ありきたりのプレミアムカーを選ぶのか?」という暴言になるのでしょうね。それにしても「ありきたりのプレミアムカー」ってどのクルマを指しているのでしょうか?

  日産がふてぶてしく言い放ちたくなる気持ちはとてもよくわかります。例えばライバル車にレクサスIS300hという他車とパワーユニットを広く共通するクルマがあり、燃費と必要十分な加速に長所がある直4HVユニットで人気です。一方で新型スカイラインが採用したV6HVは燃費こそIS300hに劣りますが10km/Lは十分に確保でき、その上で高級車に相応しいハイパワーとAWDが設定できオールウェザーでの安定走行可能という世界のトレンドをHVで実現してしまうなど、確実にメカとして数段階上だと客観的に評価できます。

  そしてドイツのプレミアム御三家となると、HVが設定されるのはかなり高額のグレードのみに限定され、一般的にはガソリンターボのモデルが主流です。ドイツではHVが主流ではないという事情もありますが、クリーンかつハイパワーを追求するならば、レクサスや日産のHVシステムが彼らの今後の目標になるのかもしれません。とにかく新型スカイラインのユニットはDセグに限らず、高級車全体で見ても世界最先端&最高水準にあるといっても過言ではないわけです。

  しかしメカとして最高水準と考えるのはあくまで作る側の言い分であり、必ずしも最先端の新型スカイラインが既存技術で作られたV6スーパーチャージャーのジャガーXFよりも、プレミアムカーとして高く評価されるか?というと一筋縄ではいかないと思います。日産には日産の考え方があり、ジャガーにはジャガーの考え方があり、それぞれに支持するファンがいます。プレミアムカーの本質にどちらが近いかは、この2台のどちらが生き残っていくかによって明らかになると思います。

  世界市場をくらべ、日本はあらゆる意味でオーバースペックと考えられています。世界では2Lの直4ターボエンジンさえ積んでいれば、確実に高級車として扱われますが、日本ではそうは考えられていません。日産の謳い文句にも少なからず、恵まれた環境の日本車の現在地がわからなくなっている「奢り」を感じてしまうのです。日産のセールスマンはこれから新型スカイラインがいかに優れたクルマかということを顧客にオラオラで説明することでしょう。ともすれば450万円という価格は安過ぎると感じるくらいかもしれません。

  日産の最先端の研究を否定するつもりはありませんが、その一方でジャガーのように数あるパワーユニットから敢えて主流ではないスーパーチャージャーを選ぶメーカーもあります。直4ターボの廉価モデルも用意する一方で、V8スパチャーのさらに過激なユニットも用意しています。日産のセールスマンの説明を聞くまでもなくスカイラインの凄さはわかると思いますが、プレミアムカーとして最高に自分を満足させてくれる1台が絶対に日産のV6HVユニットと決まるのでしょうか? プレミアムカーに求められる「官能」という観点で新型スカイラインはジャガーXFの全てのグレードを凌駕したと言えるのでしょうか? まだまだ井の中の蛙と笑われてしまう危うさがあるように感じます。

  
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2014年2月14日金曜日

ホンダ・レジェンド 「日本市場での逆転は可能か?」

  日本で一番売れているEセグセダンと言えば、トヨタクラウン一派なんですが、2012年の末にFMCを果たした現行モデルは、発売予定日が大きくズレ込むなど、トヨタの看板モデルとは思えないドタバタっぷりでした。完成したモデルは設計変更の痕がありありと見えるハリボテグリルと、完全に浮き足立ったサイドデザインが至近から見ると気になるのですが、遠方からのシルエットは上手くまとめられている印象でしょうか。

  クラウンに限らず他のEセグセダンも改めて見てみると、トレンド・趣向や統一感が希薄な「無味乾燥」デザインに陥っているものが多いです。このクラスのクルマは快適に長距離ドライブを過ごせる素晴らしい装備が当たり前なのですが、デザインがイマイチだと宝の持ち腐れですね。Dセグ直4を膨張させたアテンザが売れたので、このサイズのクルマが嫌われているわけではないようなので、そろそろため息が出るような「王道Eセグセダン」に登場してくれないかなと思いますよね。

  5mに迫る伸びやかで美しい車体に3m近いホイールベースでゆったりとした車内。1.8トンの車体を駆動させる極太タイヤとしなやかな乗り心地を実現する複雑なサスペンションを余裕で収納するワイドなボディ。トラクション、ブレーキング、ハンドリングの三大性能を最大限に引き上げるスペシャルな統御システム。オールウェザーに対応するマルチパフォーマンス(AWD?)。そして何より統一感があり洗練されていて格調がある内外装。

  量産車にも関わらずコストの壁を打ち破り、ライバル車が全く追従できないレベルまで作り込もうという発想は、おそらく100年近くに渡る自動車の歴史の中でもバブル期の日本メーカーにしか無かった発想だと思います。トヨタも日産もホンダもマツダも三菱もスバルもその競争の果てに大怪我をした過去のトラウマの影響でしょうか、現在でもそういうクルマ作りを禁忌している様子が伺えます。

  しかしその後の20年で世界の機械工業、特に東アジア地域の発達で、バブル期よりもあらゆるシステムが安価に調達できるようになっていています。バブル期に作ったら1億円くらいはしたであろうGT-Rが2007年には800万円で発売されるまでになりました。それならば、20年前に各メーカーが作ろうとしていた「夢のクルマ」を今こそ作ってしまえばいいのでは?という気がします。

  先述のクラウンは確かに高級車ではあると思いますが、トヨタ渾身のハイテクカーといった的外れな表現は、さすがにトヨタの宣伝文句には登場しませんでした。このクルマを従来の枠を超えた「夢のクルマ」と思っている人は皆無だと思います。クラウンを販売するトヨタの営業力は確かに大きいのでしょうが、それでもオーリスのようにコケるクルマはいくらでもあります。オーリスと違って強力なライバルが少ないクラウンだからこそ営業力でなんとかなっているのでしょう。

  逆に言うと、このクラスに革新的な新型車が登場すれば、予想以上に大きなムーブメントが起こり業界地図が塗り変わるほどの異変が起こるかもしれません。ボディサイズが拡大したアテンザが最近では雑誌でクラウンと比較されたりするようになっていますが、新型アテンザもこのジャンルでちょっとしたブレークスルーを起こしたと言えます。しかし直4モデルのアテンザでは、残念ながら「Eセグの本丸」までは到達できないでしょう。

  いよいよ2014年の末には、満を持してホンダ・レジェンドが復活を遂げます。日本メーカーの中でもホンダは、自らが計画したコンセプトを正確に再現する能力に長けていてるので、「クラウンの牙城を潰す」というミッションを忠実にこなしてくると思われます。先代モデルの段階ですでにレクサスLSに匹敵する装備を持っているほどの素性の良さに加え、新たに次期NSXと共通の駆動システムの採用などブランディング戦略にも力が入っています。レクサスLSやメルセデスSクラスと同等の内装を誇るセダンが、リッター15km以上の好燃費で登場したら・・・。いよいよ高級車の常識が変わってしまう大事件になるのではと期待が持てますね!

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2014年2月6日木曜日

BMW M5(E39系) 「最高のドライビングセダン?」

  先日、妹の運転の実家のドライブに付き合った。何気なくとなりと走るクルマを見ていると、きれいにレストアされたセルシオ(20系前期?)にブレンボ製ブレーキを付けて満足げに走る真面目そうなお兄さんを目撃した。サイドのビームラインを少し強調させた外装には堅実さが滲み出ているし、ブレーキのオレンジを際立たせるようにホイールもグレーの控えめなもので、センスいいなと素直に思ったのですが、セルシオにブレンボなんて付けたらせっかくの電子制御エアサスの乗り心地が台無しになるのでは・・・。

  それでもまあ「究極のスポーツセダン」を作ろうというお兄さんの気持ちは分からないでもないですね。バブルの遺産とでもいうべき好素材のセルシオが格安で手に入るなんて、改めて日本は幸せな国なわけです(アメリカほどではないけど・・・)。そして誰しもセダン好きならば、一度は最高の「居住性」「車格」「動力性能」を持ち合わせた究極のセダンというものを想像してしまうはずです。

  異端児的自動車ライターとして知られる沢村慎太朗氏がその著作で、「極論するとスポーツカーはマツダロードスターとポルシェ911の2台に集約される」みたいなことを書いていました。この2台以外は雑味が混じった改造乗用車か、亜流のパクリに過ぎないという、実にこのライターらしい名言(迷言)です。しかし本物のスポーツカーに乗りたいと思っている人にとっては金言で、あれこれ迷う必要もなくなるし、他のクルマを気にする必要もないわけです。卓越した見識と知性(表現力)を持っていて、十分に信頼に足るライターがここまで言い切ってくれるのだから、考えるのが苦手な私なら素直に従っておこうと思ってしまいます。

  どうせだったら沢村氏には、セダンに於ける「究極の2台」もぜひ発表してほしいくらいです。もし実現したらおそらく素直に従います! いや大いに参考にさせてもらうくらいかもしれませんが・・・。400万円以下に収まるクルマと無制限のクルマの究極の2台。スポーツカーと違っていろいろな判断基準があるので、まあ難しいですね。それと同時に車種も少なくなってきているので、「該当車なし」なんていう恐ろしい結論も予想されます。私もセダン好きの端くれなのである程度の考えはあるのですが・・・。それはずばり「マツダアテンザとBMW M5」です。

  自分で運転して満足できるセダンの中で、金額無制限でその性能が究極的だと感じられるクルマは実際はあまり多くは無いです。レクサスLSやメルセデスSクラスといった失敗があり得ないレベルの超高級セダンに、ドライビングファンという要素は薄く、アテンザやレガシィといったスポーツセダンの延長線上には無いです。じゃあアテンザやレガシィを選ぶ感覚をそのまま超高級モデルに当てはめるとするならば? 想定されるのは・・・、現行モデルではM5やアルピナB5の他にはパナメーラくらいしか思いつかないわけです。

  それでも何かが違うなと感じます。M5は先代のE60系から500psを超える出力を誇るようになり、欧州に君臨するドライビングセダンの雄の地位を投げ捨てて、北米のマッスルカー市場に大きく擦り寄った印象があります。B5も同様の変身を遂げていますし、パナメーラに至ってはデビュー当初から北米寄りです。現行のF10系もまた同じ路線でさらにパワーアップされています。いずれのモデルも2ペダル(AT)のみの設定しかなく、どうも「走りのセダンの究極型」としての大事な何かを無くしてしまっている気がするのです。

  私がクルマの車種が少しずつ分かり始めた大学時代に、スポーツセダンの最高峰として君臨していたM5(E39系)は、控えめなデザインと1800kgの車重を誇る立派なボディながら、走りはポルシェ911ターボに迫ると評されていたのを今でも思い出します。まだ日本車が280psで縛られていた頃に、400ps(V8ターボ)でそれを6MTで操るというコンセプトにはまさしく「輸入車」としての際立った存在感がありました。それこそ現在のポルシェ911くらいの個性を感じました。以来M5にはずっと一目置いてきたのですが、今のM5(F10系)にはどうも説得力がありません・・・。

  もちろん「V8の高出力化&AT制御」ということが、そのままカマロやマスタングのパクリとは思いません。しかし7,8年前に日本に鳴り物入りで導入されたダッジ・チャージャーがアメリカ車のイメージをいくらか変える好デザインだったことなどもあり、M5のイメージは私の中で一気に霞んでしまったのも事実です。いまでもM5にはチャージャーの3倍の価格に相当する価値があるのか?とたまに考えてしまいます。ダッジ・チャージャーはW210以降BMWにブランド力で遅れをとりつつあったメルセデスが、腹いせに日本に持ってきたメルセデスシャシーのアメリカ車という噂もあります。

  さて今年レクサスはGS-Fというおやおや?な新規車種を発売すると言われています。現行レクサスIS-Fの5L(V8)のNAで423psがそのまま5シリーズ同格のGSに載るわけですからこれは期待したいですね。一部のクルマに興味が無いと思われるクソメディアが、ドイツ車に対抗するならば500ps以上は出さないと!みたいな妄言を連発してますが・・・どうなることやら。


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2014年1月14日火曜日

レクサスLS 「カッコイイけど、どう乗りこなすか」

  やはり日本車が好きならばコレに乗れるように努力すべきなのかな。メルセデスやポルシェよりも確実にカー・セレブ達を魅了する存在というのは確かなようです。著名なモータージャーナリストやレーサー達がどの車を選ぶかのプレッシャーは、とても一般人には伺い知れないところがあります。超一流ともなればマセラティやジャガーですら「中身のないクルマ」と揶揄されてしまうそうなので、とりあえずSクラス、LS、ベントレーから選んで体裁を取り繕うなんて・・・窮屈なカーライフですね。

  ジャーナリストやレーサーなんて1000万円稼げれば御の字ですから、新古車が700万円で手に入るLSは有り難い存在です。しかも同じ700万円の新古車Sクラスだと直4ターボという「公開処刑モード」のグレードしか買えませんが、LSならば全車V8なのも嬉しいですね。このクラスのクルマが700万円で手に入るならば、リッター5キロの燃費なんて全然気になりません。トータルコストを考えれば・・・。

  新型Sクラスの登場を受けていよいよLSもFMCを迎えるようですが、最近のレクサスは派手にフロントデザインを変えるのでこれがちょっと気になります。それでも初期モデルのようなセルシオとあまり変わらない顔から、大規模なフェイスリフトを行い、従来のトヨタ車デザインと決別を果たして、いよいよLSの人気も本物になってきたようです。

  私のような三流の人間は、誰の目を気にすることなく気楽に好きなクルマに乗れるという「特権」を持っているわけで、フィアット500でもBMW3でもスズキハスラーでも何でもいいはずなのですが、それでもLSに乗ってみたいなと思ってしまいます。超一流のモータージャーナリストはLSくらいしか選びようがないわけですが、三流の私にはLSに乗る「特別な理由」を考えないと逆におかしなことになってしまいます。

  理由その1。法人を創設して、税金対策であることを必死でアピールする。LSオーナーの一番の理由がこれでしょう。しかし毎日せっせと都内をこれに乗って駆け巡るなんて・・・人生の浪費ですね。何の為のLS?それはもちろんクルマで過ごす時間を少しでも意義深いものにする為です。景色のキレイな楽しい道を空いている時間に走らないと・・・。

  理由その2。映画「トランスポーター」の主人公みたいなキャラクターに成りきっているコスプレごっこだと周囲に認識させる。タイトなドレスジャケットに身を固めて、一流ホテルに乗り付けて、風のようにロビーを颯爽と抜け、イメージを大事にしてそうなレストランの一番目立つ場所にすんなり通されるように立ち振る舞いを洗練させる。彼女も楽しんでくれるなら・・・。コスプレのためのLS。

  理由その3。親孝行を生き甲斐としているようなキャラを演じる。実家の家族を全員乗せて買い物や食事に出掛ける。端から見ていて理想的な親子関係だということを見せつける。実家の母にストーブを買ってあげるため量販店に連れて行き、好きなものを選ばせる。「配送になさいますか?」「いや大丈夫です」・・・。ちゃんと載せられるか心配の家族と店員を正面玄関に待機させて、駐車場から颯爽とLSを回送してくる。衆人環視の中大容量トランクにデカい箱のストーブを店員と一緒に積み込む。母親を後部座席に乗せ甲斐甲斐しくドアを閉めてあげる。店員に感謝の意を述べる。そしてエクストラ静かなエンジン音を残して店を後にする。ここまで完璧にできればLSでも嫌みじゃない。

 

2013年12月10日火曜日

マセラティ・クワトロポルテ 「立派過ぎる先代は重い十字架だ」

  新型Sクラス(W222)の評判がすこぶる良いようです。よっぽどの欠陥車じゃ無い限り1000万円クラスのクルマに評判が良いも悪いもないと思いますが、この「不自然な賛辞」が自然と巻き起こる背景には、先代(W221)モデルを初めとした既存モデルへの様々な不満が潜在的にあったのだと思います。W221は2005年のデビュー当時には高級志向のラグジュアリーカーとしての性格をさらに強めたモデルだったのですが、さすがに登場から8年経過していてさらにクラスの顔といえる存在感から、後発のライバル車に徹底的にマークされれば、見劣りしてしまう点も多くなってしまいます。

  しかし実質的にW221に対する不満を募らせた張本人と言えるライバル車はほぼ同時期に登場したレクサスLSと、W221よりも前の2004年に復活した5代目クワトロポルテであり、2009年頃に相次いで登場した現行のBMW7、アウディA8、ポルシェパナメーラはW221の足元にも及ばない残念な高級車でしかなく、発表当初の印象も薄れた現在ではほぼ存在感は無い(買う理由がない)クルマです。つまりW221は先に発売したクワトロポルテに結果的に完敗したと言っていいでしょう。

  性能でラテン車を蹴散らしたゲルマン車ですが、このクラスのクルマ作りとなると逆に全く歯が立たなくなるのは、W221と5代目クワトロポルテの関係を見ればよく分かります。もっともマセラティ>メルセデスかというとそうでもなく、2000年代のマセラティの成功はデザイン面で大きく協力したピニンファリーナの力によるところが大きいです。5代目クワトロポルテとそのクーペ版にあたるグラントゥーリズモの2台の内外装のデザインは、歴代のマセラティ車の中でもずば抜けていて全く異次元の出来です。まあ年配の評論家は昔のマセラティを神格化して語る向きもあるようですが・・・。

  他力本願のマセラティに対して、メルセデスは表面的には自力で新たなる高級車のブランドイメージを再構築し、新型Sクラス(W222)として結実させました。メルセデス独自の「宇宙船コクピット」モチーフと、偉大なるライバル・クワトロポルテをリスペクトしたかのような「色気」のある色彩豊かな内装へと変貌を遂げ、W221に対する積年の不満へ誠実に対応していて、この点を評論家の皆様が大絶賛しているようです。もちろん同じようにマセラティの色彩にインスパイアされたレクサスLSや日産GT-Rなども同様の進化を遂げています。

  世界の最高級サルーンには大きく分けて3グループが存在し、英国伝統デザインを受け継いだロールス、ベントレー、ジャガーのグループと、マセラティクワトロポルテのフォロアーに属するSクラス、LS、GT-R(ちょっと毛色が違うクルマだが)。そしてそのどちらにも属さないやや質素なオリジナル・ゲルマン・サルーンのアウディA8、BMW7、パナメーラに分けられると言えます。惜しくも生産が終了した5代目クワトロポルテは、孤高の存在であった英国サルーンへ対抗する最高級車の1つのスタイルを確立したと後世に伝えられる名車になっていくと思います。

  そして今年から発売が始まった6代目クワトロポルテですが・・・ほぼ先代からのキープコンセプトの域を出ていないです。まさかのSクラスがパクリ・コンセプトでなり振り構わず猛追してくるとは思っても見なかったのでしょうか。日本でもこれまでの遺産を受け継いだ独自の立ち位置によってSクラスやレクサスLSとシェアを分け合う事が予想されますが、何度見ても先代の方がカッコいいと思うのは私だけではないはずです。これで顔がそっくりのEセグセダンのギブリが日本にも投入されたら、いよいよ微妙な立場に追い込まれてしまいそうな気もします。せめてジャガーXJのような後ろから一目で分かるような特徴のあるリアを備えてほしかったですね・・・。


2013年12月3日火曜日

アウディS3セダン 「日本のカーエンスーが求めるイディア?」

  東京モーターショーに持って来たということは、いよいよ日本で売る気満々なようですね。完全に日本で「波」に乗り遅れているアウディは相当に焦っているようです。ゴルフの共通設計という"弱点"を持つので、どう間違っても大ヒットにはならないだろう新型A3の発売を一応しましたが、もはや日本市場はCセグハッチバックに食傷気味で、残りは全部アクセラが持っていってしまう予感です。

  次期TTも絶賛開発中ですが、アウディの次世代のテーマはズバリ「棺桶からバスタブへ」といったところで、日本車のお株を奪うくらいの徹底的な軽量化に邁進しているようです。ちなみにメルセデスもBMWもほぼラインナップ全てを軽量なモデルへと置き換えを進めています。このS3もアルミボンネットで軽量化されているようで、ベースグレードのA3は1.4LターボのFF車で車重わずかに1250kgで同じCセグセダンのトヨタプレミオ/アリオンと同水準まで軽くなっています!ドイツ車もいよいよトヨタのような乗り味になっていくのでしょうか・・・。

  それはさておき、S3は2LターボでフルタイムAWDですから、1500kg前後になってしまうのでしょう。とりあえず300psのAWDとなるとコーナーで激しくボディがよじれますから、耐久性という意味では、ある程度は車重があったほうが安心して乗り続けられるかもしれません。

  なによりこのクルマの最大の魅力は、日本のクルマファンが長年求めていた”オール・イン・ワン"のホットセダンの理想型にかなり接近していることです。1998年にトヨタがアルテッツァを発売した時にトヨタの"支持率"が急上昇しましたが、このS3にアルテッツァのようなドキドキ感を覚える人も少なくないはずです(価格はともかく・・・)。

  実際にはこのS3はアルテッツァやかつてのアコードやレガシィB4のような5ナンバーサイズではなく、BMW3に匹敵する1800mm幅なのですが、コンパクトなのにスタイリッシュに見せるデザインが、かつてのカローラやサニーを思い起こすようなノスタルジーを掻き立てます。それでいて性能は、日本国内ではとても使い尽くせない最高速250km/hを誇ります(だからどうした?)。とりあえずAWDでBMWやメルセデスのハイパワーFRよりも軽快に加速するだけでも魅力を感じます。ちなみに0-100km/hは直6ツインターボのアルピナB3と同等のタイムです。

  4500mmサイズの4ドアセダンにどれだけの実用性があるかとなると微妙なところですが、ゴルフなどのCセグハッチと同等で、BMW2のような2ドアよりは確実に上です。アクセラセダンみたいなものと考えれば、十分に高い実用性と言えますし、これに"ハイパワー"が加わり、さらに"ノスタルジー哀愁"を感じさせるデザインですから魅力十分だと思います。同じようなパッケージのクルマに「スバルWRX」がありますが、プレミアムブランドの内装が付いてくればなかなかいい勝負になるんじゃないでしょうか?



  

2013年11月7日木曜日

インフィニティQ50Sに対抗する「新世代GT車」は?

  いよいよ日本でも発表が間近と言われている、新型スカイラインこと「インフィニティQ50」は、日産の開発陣が「最後の力」を結集した究極のGTセダンになっているようです。早くも海外動画ではその圧倒的な走行性能が話題になっています。ハイブリッド車でも全く妥協しない360psオーバー(レクサスLS460に匹敵)の出力で1700kgの車体をしばき倒します。ノーマルグレードのDセグセダンでこんなことやってるクルマは世界中見渡してもないです。200psでズルズルと車体を引きずって走るレクサスIS300とは根本的に違うコンセプトのクルマです。

  「価値ある高級車」を作りたいという日産の思想は素晴らしいです。噂される価格も450万円前後だそうで、現行では最高のDセグ"GT"セダンと言える「レクサスIS350」よりも70万円ほど安くなるという抜群のコストパフォーマンスです。ちなみにメルセデスC350が705万円でBMW335iツーリングが720万円ですが、この2台を軽く凌駕する性能を新型スカイラインは標準スペックで発揮します。

  メルセデスやBMWでもお手上げなのに、マツダやスバルじゃもはやどうすることもできないですよね。いよいよDセグ"GT"も新型スカイライン以降は廃れていってしまうのではないかと心配してしまいます。ホンダやフォードでもよっぽど無理しないと500万円程度で対抗車種は用意できないと思います。BMWも4シリーズなど悠長に発売している場合じゃないはずです。これらが日産に追いつくためには、新型パワーユニットに加えて、重量増でもハンドリングを確保する新機構の開発と、スカイラインに匹敵する堅牢なシャシーを用意しなければいけません。

  今後はBMW・マツダ・スバルといった中堅メーカーはCセグで新たに"GT"車の理想を追っかけていくことになりそうです。この3社は揃って日産のライバル筋にあたるトヨタの友好メーカーです。今後はレクサスとともに「スカイライン包囲網」というべき個性的な”GT”ラインナップを増やしてくれると思うのですが・・・。

  レクサスとBMWはどちらも400psオーバーのスーパースポーツ級“DセグGT"をまもなく出します。しかもご丁寧なことにラインナップが被らないようにレクサスは「V8」のRC-FでBMWは新開発の「直6ターボ」のM3・M4と作り分けてあります。特にBMWの新型ターボは先代のV8搭載のM3よりもさらに出力がアップしていて、日産GT-Rのツインターボに似た機構になっているのだとか・・・。

  マツダとスバルも今後スペシャリティ"GT"を幾つか用意するようですが、こちらもラインナップが被らないようにしているようで、マツダはディーゼルとメカチューンで高出力化されたNAガソリンの2本立てで、アクセラをベースにしたスポーツモデルが登場します。スバルもやはりインプレッサをベースにしているのですが、こちらは新開発の1.6Lターボを使ったホットハッチとワゴンで「実用性の高い」欧州で選ばれるような王道"GT"を出すようです。さらにトヨタとコラボしている86/BRZの年次改良で「4座」ライトウエイトスポーツというジャンルの拡大も狙っています。

  すでに発売が発表されているまたは存在が確認されている「トヨタ陣営」の即戦力"GT"を挙げると「マツダアクセラディーゼル」「スバルレヴォーグ」「レクサスGS-F」「レクサスRC-F」「BMW・M3/M4」・・・。さらに価格と性能で新型スカイラインにかなり接近しているのが「BMW235iクーペ」です。トヨタプリウスの軽量化技術を使っていて、320psながらスカイラインよりも300kgも軽く、0-100kmを4.8秒で駆ける俊足マシンです。価格も500万円台で出てくれれば、スカイラインのスポーツモデル「インフィニティQ50S」とほぼ同等になるでしょう。もちろん車体は小さいですが・・・日本の峠には好都合なはずです。期待して待ちたいと思います。


関連記事「BMW2シリーズ〜瀕死のブランドを救うか」



 

2013年10月11日金曜日

レクサスLS 「200万円で買える世界のトヨタの頂・・・」

  たとえ15万キロオーバーの過走行車であっても、レクサスLSは全車がV8エンジンなので耐久性も高く(単純に直4の2倍)、30万キロくらい軽く絶好調で走るらしいので、実質5km/L程度の燃費さえ気にならなければ5年落ち200万円は相当にお買い得です。

  それでも新車乗り出しで1000万円するクルマが5年で200万円!はいくらなんでも値落ち幅が大き過ぎる気がします。しかも10万キロ超のクルマだけでなく、6万キロ前後の通常走行車でも300万円を下回るクルマがたくさんあります。しかも日本のLSはフロントデザインの大規模な変更は行われていますが、まだFMCをしておらず全てが現行モデルなのにこと「下落」です。実質的なFMCと言えるくらいの過激なフロントマスクの変更がありましたが・・・。

  新型グリルの搭載だけでなく、LSの中古車がここまで安くなる理由は他にもあります。2008年くらいまではリーマンショック前ということもあって、今とは高級車に対する認識もだいぶ違っていたようです。当時はまだレクサスが出来て日が浅く、新しいものが好きな日本人のお金持ちが興味を持ったため、LSも相当に売れました。法人名義の割合が多いのは事実ですが、実際は社用車としての利用よりも多くは個人利用しているようです(経費で落としているだけ)。それだけLSにステータスがあったわけですが、まさかトヨタブランドのクルマよりも劣悪な下取り価格の下落が待ち受けているとは思いもよらなかったわけです。

  2008年以降の経済不況はクルマ産業にも大きな影響を与えました。欧州の中堅自動車メーカーはことごとくインド、中国、カタールなどの資本下へ売却され再建の道を進んでいますが、一時はクルマが全く売れずに日本から事実上撤退を余儀なくされるメーカーが続出しました。またこの不況によりアキュラやインフィニティの日本参入を白紙撤回される事態になりました。

  これらはレクサスにとっては追い風だった部分もあるようですが、高級車ブランドの需要がレクサスに過度に集まったことで、供給過多に陥り中古車価格に大きく影響するようになりました。中古車価格の暴落は新車販売の低迷にも直結し、下取りを考えるならレクサスより輸入車ブランドの方がお得という状況になっているようです。

  この頃からレクサスは「ブランド活性化」を図るためにフロントデザインをFMCを経ずに大きく「カスタマイズ」する最先端のブランドビジネス戦略を展開するようになりました。日本でポピュラーなプレミアムブランドの中では、BMWとアウディはFMC以外でのエクステリアの変化が少なく、レクサスとメルセデスはMCでも大きな変更を加える傾向があり、大きく2つに分かれるようになっています。

  クルマの性能で勝負するのがBMWとアウディで、ブランディングで勝負するのがレクサスとメルセデスと安易に分類するのはどうかと思いますが、どちらも一長一短あって、BMWとアウディは「鮮度」を感じないという声もありますし、レクサスやメルセデスはデザインの劣化が早くなる傾向があります。

  結局のところ中型車にウエイトを置くBMWとアウディ、大型車にウエイトを置くメルセデスとレクサスの戦略上の違いなのだと思います。大型車の販売が滞りかけた2008年以降はメルセデスもレクサスもなりふり構わずのフェイスリフトを展開するようになり、顧客にモデルの買い換えを半ば強要しました。その結果として、大量発生したのが200~300万円の5年落ちLSだったり、イヤーモデルの新古車で700万円まで引き下げられたSクラス(大抵は350だが・・・)だったりするようです。

  他にもジャガーXJ、BMW7、パナメーラなども昨年モデルの新古車で走行1000km程度のものが700万円台でたくさん売られるようになっていて、マセラティ・クワトロポルテ以外は超高級車とはいえ大した評価がされていないのがよくわかります。それでも新車を買ってくれる顧客に優越感を存分に味わってもらうために(買い換えを促すために)、今後はますます「フェイスリフト」が大流行しそうな予感です。


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↓ここまで違えばフルモデルチェンジじゃないのか〜